先月くらいから、家内がブログをはじめました。
忙しい主婦でもボウルひとつで毎日かんたんに作れるお菓子やデザートのレシピを書いた「ハナちゃんのほっぺ♡」というブログです。
正直僕は複雑な心境でした。ブログを書くのは自由だけど、毎日仕事に家事に育児にと忙しい彼女にブログを書く時間なんてあるんだろうか、けっきょくブログを作っても続かないんじゃないか、そんな心配があったのです。
しかもレシピのブログってことは、書く前に実際にお菓子を作らなくちゃならないんだから、他のジャンルの倍以上の時間と労力がかかるんだもの。大丈夫かよと。
ところが僕の予想に反して、彼女は毎日のようにブログを書いています。
さすがに毎日更新はできていないけど、毎日書いてます。
ただでさえ忙しいのに、仕事や家事の合間をぬって、お菓子を作っては写真を撮ってブログを書き、作っては写真を撮ってブログを書き、作っては撮って書きという感じ。
仕事家事育児ブログと、いつ見ても休むことなく動きっぱなしの家内がさすがに心配になって「大丈夫?あんまり根つめないでよ」と言っても、ふふふと微笑んで僕のお下がりのMacBook Proをキッチンテーブルに持ってきて嬉しそうにブログを書きはじめる彼女。
そんときあたし気づいちゃったんです。あ、この人メッチャ楽しいんだって。
ホントすっげー楽しそうなんです。ああ、そういうことかと。身近すぎて気がつかなかったけど、この人いま、すっげー充実してんだ。幸せなんだ。
そういえば昔からお菓子作りが好きで、引っ越しのときにも段ボールいっぱいのお菓子の調理器具を捨てなかった彼女は、いろいろ人生の紆余曲折を経て今、好きなことをやってそれをみんなに伝えられることが、この上なく楽しいんだ。
そんな家内を見ていたら、僕はちょっぴり切ない気持ちになっちゃいました。
僕は今、彼女ほどブログを楽しんでるだろうか。心から人にオススメしたいことに気持ちをこめて書けているだろうか。PVや収益化ばかりに気をとられて、書くことが義務みたいになっていやしないだろうか。
僕は大好きなブログ「あかめ女子のWebメモ」のあかめさんを思い出しました。
私はひたすら自分が楽しかったことや人に伝えたいことを書き続けていました。その結果、多くの読者から楽しそうですね!という言葉をいただくことに。自分では気づかぬうちにブログから楽しそうな様子が伝わってくるブログになっていたのです。
そう、今やモブログの女王と呼ばれ書籍を出版するほどのブロガーであるあかめさんがあれだけ多くの人々に支持されるのは、彼女がめちゃくちゃ楽しそうだからなんですよね。
もちろん記事のクオリティも素晴らしいけれど、それ以上に、あかめさんのブログからは元気や勇気がもらえ、笑顔がもらえる。読むだけで、楽しくなるんです。
(「め〜んずスタジオ」は)自分が楽しく、その記事を読んでいる側も楽しく、ためになる情報を得られ私の理想のブログです。誰かのためでありつつも、自分も心底楽しめる。情報を届けるだけでなく、ブログ全体の姿から元気や勇気を届けているブログが存在するのです。
よりたくさんの人にブログを読んでもらうためには、好きなことを楽しんで書くだけではもちろんダメです。成功しているブロガーさんは読者のために骨を砕いているし、目に見えないところにはいろんな苦労が隠されています。
けれど、やっぱり、楽しんでいる人には勝てないというのも事実です。どうしても気持ちは記事に反映してしまうもんですから。
「モブログの女王がおしえるiPhoneブログ術」には、iPhoneブログ術だけじゃなく、あかめさんのブログに対する真摯で健やかな姿勢や「あかめ女子のWebメモ」という元気をくれる類い希なブログの裏側まで赤裸々に語られています。
ブログを成長させたいという人はもちろん、ブログで何かを変えたいという可能性をすこしでも感じている人にも、素晴らしい本になっています。
知識や情報を届けるのがブログのすべてではありません。人を変え、周りの世界も変えることができるブログの力。
そんなブログの力に魅了された家内にも、本当に大切で素敵なことを教えてもらった気がします。
楽しんでる人にはかなわないや。二人ともありがとう。