人の悩みや人生相談にのっている「みんなのおじさん」の竜さんでも、悩んだり不安になったりすることはあります。
でもだいたいは、慌てず、焦らず、不安を認めて、無駄に足掻かないよう気をつけながら、肩の力を抜いていると、自然に解決していきます。
そんなときに、僕にはいくつかの作法、というかテクニックがあるんだけど、その一つが、悩んだときの魔法の言葉。
その魔法の言葉は……
「そもそもさー」
です。
これこそが、仏教の禅にも通ずる、あらゆる悩みや不安に効果を発揮する「魔法の言葉」なんです。
たとえば、あなたが仕事について悩んでいるとします。
「今やってる仕事はつまらないし、上司とはウマが合わないし、友人たちはみんな楽しそうに働いてるし、とにかくイヤだからやめたい! とはいえ、やめたところで何をしたらいいかわからないし、お金の不安もある」
「イヤな仕事をやめるか?」 or 「ガマンして仕事をつづけるか?」
という二元的思考に陥ってるわけです。
そんなときに、魔法の言葉を唱えてみる。
「そもそもさー、今やってる仕事って本当につまらないのかなー?」
「そもそもさー、あの上司って本当にイヤなやつなのかなー?」
「そもそもさー、楽しそうに働いてる友人たちって本当に楽しいのかなー?」
「そもそもさー、働かないとダメなのかなー?」
「そもそもさー、そんなにお金必要かなー?」
というふうに、「そもそもさー」を使うと、
さっきまで「やめるか」or「つづけるか」の2つしか選択肢がなかったのに、考えの幅がぐーんと広がるんです。
というか、それこそ「そもそも」、
僕らの人生の選択肢は「無限」で、人生にはたくさんの道が伸びているのに、多くの人は「〇〇or〇〇」という二つだけしか見ないから、苦しくなってしまう。
仏教の「禅」というのは、そういう二元的思考から解き放たれて、楽ちんになりましょう、ということを教えてくれてるわけです。
そしてじつは、カウンセリングや僕の人生相談などでやっていることって、「二つの選択肢で苦しんでいる人に、たくさんの選択肢を見せてあげること」なんです。
今あなたが悩んでいること、迷っていること、モヤモヤしていることが何であれ、「そもそもさー」を唱えてみると、変化が起こるはず。
そもそも、あなたのその悩み、本当に悩みなんですか?
ってことだったりして。
あの世界的有名作家、スティーブン・キングもこう言っています。
「ウンコ投げ競争の優勝者は、手が一番汚れていない者だ」
禅問答に近いキングのクールなこの言葉、意味がわかりますか?
もちろん、ヒントは「そもそもさー」です。