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何日か前くらいから、いつの間にか夏休みしてた。気づいてなかったけど。

何日か前くらいから、いつの間にか夏休みしてた。気づいてなかったけど。

ちょっと今日はもういいかあ……なんつって次の予定を取りやめにして、

だらーんとして、
洗濯物を畳んでみたり、
途中でゴロゴロしてみたり、
届いたばかりの本を読んだり、
何しよっかぼんやり考えたり、
眉間に皺を寄せながらアホみたいに集中して「何をすべきか」と考えこんでみたり、
飲みたくもないのに瓶ビールを開けてみたり、
猫を撫でてみたり、
岩盤浴へいったり、
パソコンで書いてる日記でひたすら自分と会話調で会話してみたり、
ハンモックで読みかけの小説を読み終えたり、
夜中に探し物をしてみたり、
夜中に「となりの窓から子どもがこっちを見ている」という妄想に取り憑かれて眠れなくなったり、
車にステッカーを貼ろうか明日にしようか迷っているうちに数時間経っていたり、
とびきり怖いホラー映画を撮るならどんな感じにしようか練ってみたり。

おお、こう書きだしてみると、なんだかんだやることやってるっていうか、何かしらやってたんだなと思うけど、俺の気持ち的には、なーんもしないで、過ごした。

もう俺、なーんもしないぞ、なーんもしねえからな、なーんもせん!って。

そんで後になってから、ああ、これ夏休みやがな、と思っただけである。

一般的に「夏休み」っていうと、海外とか家族旅行とかのバケーションをイメージするけど、それだと厳密には「夏遊び」で、それはそれでリフレッシュするんだろうけど、「何もしない」は、ぜんぜん違う。

高校生の頃読んでた『ボーダー』という漫画に「無為こそが過激」という言葉があって、当時はよくわからなかったけど、大人になるとその「何もしないってことがじつは一番力業なのさ」って言葉の意味が、よくわかる。

何もしない、って、かなりの力がいる。何もしない、を選択するのは、勇気っていうか、覚悟っていうか、諦めっていうか、達観っていうか、けっこう、大変だ。

何もしない、はけっこうおっかないから、とりあえず、今はやらなくてもいい仕事をしてみたり、ランニングしてみたり、本を読んでみたり、とりあえず、なんか、やる。なんかやったぞ、って気になって、安心したい。

でも、結果的に、俺なんかの場合、「何もしない」を選択したときの方が(今回はそうしたというよりそうなってただけだけど)、楽しいことをやってたり、長い目で見たら実になってたりするんだなコレが。

俺って海好きじゃん、アウトドア好きじゃん、映画も好きじゃん、小説も好きじゃん、ゲームも好きじゃん、オートバイも好きじゃん、旅したいじゃんって、自分で思ってる「好き」をやっても、いつも楽しいわけじゃない。

好きなもんがぜんぜん好きじゃないときもあるし、それより何より、本当に何もしない、がしたいときってあるもの。そういやさくさももこさんもそんなん言ってたよね。

そんな風に考えると、ああ、このままずっと夏休みでいいのかな、なんてアホなことを思ったりもする。仕事とか家のこととか、そりゃやるこたあるけども、それ以外は、何もしないで暮らす。何もしないで暮らそうとすると、自分でも忘れてたり気づいていない、本当に大切なことだけやってたりする。

まあ、何もしないで暮らすぞ、なんて思ってる時点で、なんかしちゃってんだけどもよ笑。

くまのプーさんも「何もしない、をしている」って言ってたね。さあ、今日は何をすっぺか。