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ふだんあまりモノを欲しがらない娘が、ガラスペンが欲しいというので、銀座の伊東屋へ行ってきました。

娘と二人、はじめての東京デート。

デートって、相手が誰であろうと、なるべく喜んでほしいな、楽しい時間を過ごしてほしいなって、あれこれ考えて、それだけでしあわせだね。最高だね。

お昼なに食べよっか?あれこれ候補を出して、日本橋のたいめいけんへ。なんだかんだ俺も食べたことなかった。

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古くからある昔ながらの洋食屋さんでね、伊丹十三って映画監督がいてね、タンポポっていう映画があってね、すこしエッチなんだけどね、それに由来したオムライスがあってね。

なんていろいろ説明したのだけれど、娘の印象に残ったのはやはりたまにテレビで見かける三代目らしく、「黒い人のオムライス」って呼んでおりました。

さすがに昼どきは行列してたけど、それでもすぐに入れた。待っているときに常連さんらしい年配の親子がいたので、オススメはなんですかと訊いたみたら、親切にあれこれ教えてくれました。

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やはり娘には、黒い人のオムライスこと、タンポポオムライス。ナイフで真ん中を切って、トロトロを広げて、ケチャップをかけて。

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ああ、なるほど、王道のおいしさ。

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パパはビーフカツレツ。デミグラスが懐かしい味で、これもいいね。

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常連さんの親子が必ず頼むと教えてくれたボルシチとコールスロー。これがまたやさしい味で、なるほどおいしい。50円というサービス価格もいいね。

ちなみにお二人はオムライスとエビフライを召し上がってました。俺も次は洋食の王道エビフライ様食うかな。

お腹を満たしたら、水の生き物が大好きな娘とアートアクアリウムへ金魚を見に。

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アートと呼ぶにはチープだったけど、様々な種類の金魚を見られたのは楽しかったし、空間は幻想的で、いい涼をとれたね。

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この円形の水槽はとても綺麗だった。

伊東屋では、スタッフさんが試筆をさせてくれて、いろんなガラスペンをゆっくり吟味することができた。

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ガラスペンって、書き味もそうだけど、やっぱりこのデザインとガラスの色合い、質感がどれも素敵で、なかなか迷っちゃうね。

赤や青、緑など、色とりどりのインクを吸わせて、紙に落としていくと、ただただ書く、ただただ描くという気持ちよさがある。

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ペン先が繊細で、傾ける角度によってカリグラフィーのようにデザインされた文字も書けるので、ガラスペンを手にすると、書道をしているような静かな心持ちになる。いろんな世界があるねえ。

年頃の娘と歩いていると、東京の町がいつもと違う。興味を持つものも、入る店も、食べる店も、パパには新鮮で、いつもと違う町みたい。

お互いに歳を重ねてったら、そういうのもまた変わっていくんだろうね。楽しみだね。最高だね。さあ、元気出していこうぜ。