District Line / forayinto35mm
朝から晩まで音楽を聴いてる。
だいたいはiPhoneで、AccuRadioとかAFNとかのネットラジオやGrooveなんかのミュージックアプリで。
雨の日に東京へ出る用事があって、ひさしぶりにヘッドフォンをはめてひさしぶりに『UBiO』を使ってみた。そういやあのアプリいい音したよな〜くらいの気持ちで。
新宿へ向かう電車の中で雨に煙る車窓からの景色を眺めていたら、ぶわっと目頭が熱くなった。あまりに唐突なことでわけがわからないんだけど、胸にこみあげるものがある。
そのときヘッドフォンから流れていたのはフィッシュマンズの『いかれたBaby』だった。
曲のイントロを聴いただけで、心が揺さぶられたのだ。
僕の心が不安定だったこともあると思う。漠然とした将来への不安や自分の生き方への疑問に、人間関係のもつれなどもあって、僕の心はすこし雨漏りしていたかもしれない。
それでも、そのメロディは凄まじかった。ひとつひとつの音色が頭の芯まですっと入ってきて、それが熱い想いの塊みたいになって心臓のところまで落ちてきて、今度は涙腺を刺激する。音質が違うだけで、ただそれだけで、こんなことが起こるのか。
何度も聞いてきたこの曲をこんなにも変えてくれるのか。
音質にこだわりはない。目が飛び出るほど高価なスピーカーより、ガレージに転がるラジオから聞こえるポップナンバーを愛でたいと思ってきた。
けれどUBiOの音色には、そういった感傷を吹きとばす力があった。UBiOが何をしてくれているのか僕にはわからないが、UBiOが僕の色褪せた日常に彩りをもたらしてくれているのはたしかだ。あなたが聞いているその曲は、あなたの心に届いているだろうか。
Posted from するぷろ for iOS.