ある晴れた春の日。駅前の古着屋で、一つのデイパックが目に入った。
パタゴニア製で、生地はナイロンだろうか、極薄の素材で、とても軽く、トートバッグのような大きな手提げがついている。両サイドに大きなポケットがあり、背負ってみると、なるほどやはり軽く、身体にフィットして、動くのにも邪魔にならなそうだ。
私はアウトドアのバッグをたくさん持っているので、少し迷ったんだけど、いつも愛用してるグレゴリーの花柄のショルダーバッグやヒップバッグ、ノースフェイスの30L容量のBCヒューズボックス、カリマーの45Lのザックと比べても、そのどれもと違う、今までの私の暮らしにないスタイルの製品だし、アンとの散歩に使えるかもしれないと思い、それを購入した。
さっそく翌朝、アンとの海散歩にそのデイパックを持っていくと、私はすぐになんともいえない自由と解放を感じた。
私はいつも、散歩の際には、アンの水ボトル、自分の水ボトル、ビーチで遊ばせるための15mのロングリード、ボール、フリスビー、ウンチ袋を、手提げカバンに入れて持ち出していた。犬の散歩をしている人の多くが手提げカバンを持っていたので、それでいいと思っていたのだろう。
だが、パタゴニアのデイパックにそれらをすべて詰めてしまうと、当たり前だが、両手がフリーになるので、アンのリードを扱う自由度と快適さが格段に上がった。
エナジーに溢れた大型犬の仔犬は、スイッチが入ってしまうと、見境なく動きまわり、元気に駆け出し、はしゃいで飛び跳ねる。
広いビーチに出ればそれでもいいが、海岸に向かうまでの狭い路地は、抜け道になっていることもあり、車やトラックがかなりのスピードで走り抜けたり、学生やサーファー、老人たちの散歩など、気を遣う場面がかなりあるので、なかなかしんどいことも多かった。
けれど、両手がフリーになると、車や通行人が近づいたら、すぐにリードの中ほどを短く持つことで、アンの動きを制し、コントロールすることができる。
大型犬の扱いには常識的なことなのかもしれないが、私にとってそれは大きな発見で、私はアンとの距離感と調和がいきなり取れたような気がした。
大げさに言えば、このデイパックに換えただけで、散歩からストレスが減じ、アンと出かけることが楽しくてたまらなくなったのだった。
両サイドのポケットには、アンが飲んだりオシッコを流すための水ボトルと、私が飲むためのナルゲンボトルを入れておいて、デイパックを背負ったままそれらを取り出せるのも非常に便利だった。
最近は気温が上がってきて、朝の散歩では、ほぼ毎日、アンは海に飛びこみ、波間を駆けまわって遊ぶ。
海水を吸った15mのロングリードは重く、びっしりと砂をまとい、帰りには海水と砂でドロドロに汚れてしまうのだが、それもそのままデイパックに入れてしまい、帰ってから、裏返して干せば、すぐに乾いてしまうのも都合がいい。
肩ベルトにはカラビナを提げ、おやつやシェラカップ、使わないときのリードなどをぶら下げれば、さながらキャンプか登山のような出で立ちであるが、じつに快適で、このデイパックが、私とアンの日常の幸福度を大きく向上させてくれたのは間違いない。
▲ 私は使ったことないけど、内側に折り込んでコンパクトなパックにもできるんだね。
▲ 現行モデルはこれなのかな?
私とアンの愛用品たち。
たかみあつし
2022/08/06 — 11:34
この記事を見て「これだ!」って思って色違いを購入しました。
ブラックホールシリーズのアイテムで見た目よりたくさんの物を飲み込んでくれて大満足です。特にサイドポケットがデカくてペットボトル入れるだけではない用途で活躍してくれます。デカいペットボトルも入るし。
このページから買えたらいいのになと思いました。
茅ヶ崎の竜さん
2022/08/24 — 15:01
ありがとうございます
サイドポケット最高ですよね!毎朝、毎夕、大活躍してます!