いやもう最高でしたテイラー・スウィフト。
個人的にずっと好きだったってのもあるけど、確実に現代最高のポップスターですからね、そのリアルなパフォーマンスを生で見る、体感する、同じ空間を共有するってのは、言葉にできない感動があったよ。スター中のスターだわねえ。
今映画でクイーンが再注目されててライブエイドを体感できるってみんな泣いてるらしいけど(僕は今日の午後観にいく)、それ今あるからね、リアルに。それが今夜のテイラー・スウィフトだからね。今だからね。テイラーとクイーンを一緒にするなって?うるせえよ。テイラーはロックだぜ。魂だぜ。あんな顔して根性の塊だぜ。知らねえくせにゴチャゴチャ言うんじゃねえよ。なんつってー。
今回のReputationってアルバムがまさにそうだけど、テイラーってずっと戦ってきたんだなあって、あらためて深く頷いちゃったよ。世界一のポップスターのライブ見て、根性入れなおしちゃったもんな。魂っつうか、覇気、覚悟、人間の強さ、勇気、気概、そういうのね。
ローティーンの頃から、毎日ギターばっか弾いて指を血まみれにして、みんなに馬鹿にされながらカントリーソング歌って、昼間に学校でいじめられた体験を夜家で曲に書いて、しんどいことがあっても、誰も理解してくれなくても(ママの他は)、私はこれでいくのよ、って、自分を信じるハンパない気持ちね。
ああ、とことん自分を信じた人がここにいるわあって。
スパンコールのキラキラ眩しくて、目頭熱くなったわ。
とことん自分を信じたから、この人ここに立ってるんだあって。
バスケの神様マイケル・ジョーダンもね、もちろんいろんな才覚を備えてたわけだけど、なにより彼が世界一だったのは、負けず嫌いだったってね。うるせえよ、俺が一番だ、っていう、自分を信じる力。
今回のライブ、アルバム、ワールドツアーってのは、今までの明るくてピンクでキラキラなポップアイドルから蛇のように脱皮して、私はこうやって生きるのよって宣言するみたいなターニングポイントだと思うんだけど、でもテイラーってずっとそうだったんだよな、今に始まったことじゃなくて。一四歳でデビューした頃からずっと、私はこう生きるのよ、これが私よ、文句あるならかかってきなさいって、すげえ魂のキンタマぶらさげて、戦ってきたんだ。
ライブとにかくカッコよかったもんなあ。ときおり見せるはにかみ笑顔とかキュートで悶えるんだけど、基本的にはもうクソ男前で、惚れちゃう。俺が抱かれたいって思うくらい。
Reputation(評判)っていう言葉だけじゃなくね、テイラー・スウィフトの楽曲から姿勢からその表情から立ち姿から激烈に濃厚にホットに届いてくるのは、人の言うこと(評判)なんか気にしないで、自分を生きなさい!っていう、とてつもなく力強く熱いメッセージ。SHAKE IT OFF!
フレディ・マーキュリーの生き様に感動するのも、やっぱ彼が今まで誰もやってこなかったこと、みんなに反対されることを、それでも自分を信じてやったからこそだよな。ロックでオペラ?バカじゃねーの?今どきカントリーソング?バカじゃねーの?っていうのを、ぶっ飛ばす力。自分を信じる力。自信。バカに思われるくらい自分信じた奴ら。
あとテイラーって喋り声がクールだよね、低音で。歌ってるときより、喋ってるときの方がぐっときたりして。声色に色艶にまぶされた芯がある。曲の合間に彼女がReputationってアルバムに込めた思いを話す場面があったんだけど、すんげえぐっときたよね。あそこがあの夜の魂の終着点だと思った。たまに小説を読んでいると、ああここがこの作品のスタートでありゴールなんだって思う一文やセリフがあって、そこのためにこの壮大な物語が紡がれているんだと感じるんだけど、あの夜のあのテイラーのMCがまさにそんな感じだった。二時間以上の熱唱とパフォーマンスはすべて、この一瞬、この言葉のためにあるのだ、と。まあもちろん俺の感じ方だけどね。
あと、Reputationってアルバムはアグレッシブというか力強い楽曲が多いんだけど、この夜のもうひとつの終着点は「Don’t blame me」って曲だったな。理屈じゃなくて、その曲の力強さ、なんかこう、言葉にできないけど、思いが、届いた。いちばん盛り上がったのは俺も大好きな「Blank Space」とかのヒットナンバーだったけど、でもこの夜の一曲は「Don’t blame me」なんだあ、って直感した。あそこですべてが昇華した、みたいな。
四十をこえるおっさんになるとさ、世の中のあれこれを冷静に論理的に俯瞰しちゃって落ちついちゃうもんだけど、テイラーこっちきたらおもっきし手振ってはしゃいじゃったもんね笑。たまらんね。彼女のスパンコールのキラキラを頼りに、これからまた元気に生きていけそうだわ。アイラブユーオール。ピース。
The 1989 World Tour (Live)
テイラー・スウィフト
posted with sticky on 2018.11.22
Comments by 茅ヶ崎の竜さん
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