ハワイと日本で一年の半々を過ごすという憧れのデュアルライフを送っている本田直之さんの数ある著書から最初に選んだのはこの一冊。
【リーディング3.0 ―少ない労力で大きな成果をあげるクラウド時代の読書術】
にわかに「ビジネス書」を読みあさるようになったものの、本の内容が充分に現実に活かされていないような気がしていたので、あらためて「本の読み方」からお勉強てことです。
しかしカテゴリーのネーミングって微妙ですよね。「ビジネス書」とか「自己啓発」とか、内容は良いのにカテゴリー名で誤解を招いていることが多々ある気がします。ともあれ。
●レバレッジ・リーディングの考え方
表題の「リーディング3.0」の基本にあるのは本田さんが推奨する「レバレッジ・リーディング」という考え方です。ポイントは6つ。
- 読書は投資である
- 速読ではなく多読
- 本の選択に力を入れる
- ビジネス書の読み方を変える
- レバレッジ・メモをつくってアウトプットする
- 読んだら本を捨て、エッセンスを最大限に活用する
●読書は投資である
「時間がなくて本を読めないという人は、本を読まないから時間がないのだ」と言ったのはゲーテだったでしょうか。
僕も時折実感して身震いしますが、図書館や書店に「先賢の知識やノウハウ(ビジネスに限らず)」がこれでもか!というくらいたくさん並んでいるのに、なぜ僕らは自分の浅はかな知識だけで生きようとするのでしょうか。
成功している人は本を読み、成果と時間のゆとりを手に入れます。その時間でさらに本を読み、より成長していくというプラスの循環となるのです。
●ビジネス書の読み方を変える
またビジネス書は、目的を明確にして、大切なところだけに集中してどんどん読み進めるべきだそうです。
僕は若い頃小説家を志していたせいか、本を読む時には一字一句見逃さずじっくり読む習慣がついていたのですが、そういう読書とはまったく別ものなんですね。
完璧に全部読むことをめざすのではなく、「内容のうち2割をインプットすれば充分」と割り切りましょう。
ビジネス書には「ビジネスを成功させる」という明確な目的があるのですから、バンバン線を引いて、余白にメモをしまくって、ページを折りまくって活用しましょう。
●レバレッジ・メモをつくってアウトプットする
僕のようにせっかく読んだ本の内容を忘れて現実に活かせないのは、ポイントをメモして、ノウハウを実行するというところまでいかないからです。
だからレバレッジ・メモ(自分にとって重要な箇所だけを抽出した「究極の本」)を作ることが必須です。
てこ(lever)の作用から転じて、投資において信用取引や金融派生商品などを用いることにより、手持ちの資金よりも多い金額を動かすこと。自己資本と比較して損も利益も巨額になる。
引用元: レバレッジとは – はてなキーワード.
●リーディング3.0とは
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リーディング1.0__単に本を読む(インプット)
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リーディング2.0__多読法や多読術、レバレッジ・リーディング(インプットとアウトプット)
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リーディング3.0__モバイル力とクラウド力を活かして進化したレバレッジ・リーディング(インプット、ストック、サーチ、シェア、フィードバック)
具体的には、iPhone、iPadといったモバイルツールとEvernote、RSSリーダー、Twitter、Facebookといったクラウドサービス、SNSを活用して、
「どこででも本を読み、その場でメモをし、その場で多くの人とシェアをすることによって、知識やエッセンスを取りこぼさず、他人とのやり取りの中でより多くの知識・情報を付加する」
というのが「リーディング3.0」です。
「どこででも」「その場で」という部分からわかるように、リーディング3.0に求められるのはノマド力です。
モバイル力 + クラウド力 = ノマドリテラシー
ということなのです。
本書ではリーディング3.0に使えるツールやサービス、ニュースサイト、ブログなどがたくさん紹介されていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
●僕がこの本を読んで現実に活かそうと決めたこと
- オーディオブック、iTunesU、TED、ポッドキャスト講義の導入
- 本を読んだら必ずレバレッジ・メモをつくって実行する(本当に必要な箇所だけを書き出す)
- 本はスキマ時間に読む
●まとめ
ビジネス書を効率的に読み、内容を漏らさず自分のものにし、タイムラグを発生させることなくノウハウを現実に活用するということが、ツールやサービスを含めて具体的に書いてあり、すごくわかりやすいです。
とても勉強になりましたが、僕はレバーを効かせた「レバレッジ・リーディング」という考え方についてもっと知りたいので、いずれそちらの本も読んでみようと思います。