最近、どのマンガを読んでいいのかわからない。

子どもの頃は少年ジャンプを読んでいればよかったし、大人になったらスピリッツとかモーニングがあったからよかったけど、今はもうマンガ雑誌を買わなくなってしまったから、どのマンガがおもしろいのかわからない。オススメマンガを教えてくれる友達もいなくなった。

ホリエモンとコルクの佐渡島庸平さんがやってる「マンガHONZ」は、そんな迷えるマンガ難民の僕らにおもしろいマンガだけを教えてくれる素敵なサイトだ。

昨年1年間の間に「第1巻が発売されたマンガ」のうち、マンガHONZの目利きレビュアーが選んだ作品を表彰する「マンガHONZ超新作大賞 2015」授賞式に参加してきたので、受賞作品の中から個人的に目に止まって読んでみた作品をいくつか紹介する。

「マンガHONZ超新作大賞 2015」すべての受賞作品はこちら→ 今年新たに誕生したマンガの中でトップの座を手にするのは…!? 「マンガHONZ超新作大賞 2015」を発表します!|マンガHONZ

第1位:波よ聞いてくれ

超新作大賞第1位は、サッポロの地方ラジオ局を舞台にハチャメチャにパワフルで破天荒な女が暴れるこの作品。堀江さんが「こういうタイプの酒乱の女性って実際に地方にけっこういる」と言ってたのが笑えて、その場でポチッた。こういうマンガはキャラクターにリアリティがないとどん引きしちゃうけど、その辺のバランスはさすが。深く読み込めておもしろい。2巻以降も買います。個人的ランク第2位。

第2位:ザ・ファブル

『なにわ友あれ』の南勝久さんの新作は、「伝説の殺し屋が一年間一般人として素朴に暮らす」というハードボイルドとのほほんのバランスが絶妙におもしろい。主人公はおバカだし、ヒロインの女性が色っぽくてかわいいのだがなかなかお色気シーンがなくて、でもやたら腹黒くてかなり笑えるんだけど、かと思えばシリアスな展開に息を呑んだり、ヤンキー系マンガのパターンとはいえ、これはハマる。4巻まで読了。個人的ランク第1位。

第4位:鼻毛長紳士回顧録

安野モヨコさんの8年ぶりの新作だが、じつはまだ読んでない。旦那さんである庵野秀明監督がエヴァの新劇場版3作目を撮り終えてからちょっと心を亡くしてしまったのは知っていたんだけど、モヨコさんも右往左往していたようで、そこからの復帰作ということで購入。「変態だけにわかること」があるらしい。今まで以上にぶっ飛んだ感じらしいので楽しみ。

第7位:くも漫。

ススキノの風俗店で絶頂に達した瞬間にくも膜下出血で倒れて救急車に搬送された作者の実話ドキュメンタリーマンガ。たぶん僕のほうがうまいだろうというくらいの画力だが、半ニートのアラサー男が「恥と死」の狭間で足掻く姿は、切ない爆笑をもたらす。受賞会場に作者の方がいて笑えた。

第8位:戦争めし

日本兵が戦地で食べていたゴハンを描いたマンガ。「極道めし」とか「孤独のグルメ」とか「深夜食堂」とかめしモノが好きなので迷わず購入。意外と兵隊さんもいいもん食ってたんですよ。やっぱり極限状態にあるときこそ、おいしいごはんて大事なんですね。

第9位:ゴールデンカムイ

日露戦争の英雄がアイヌの少女と北海道の大自然を舞台に暴れるマンガ。アイヌの食べものとか文化とかがいちいち深くておもしろくて気づいたらハマってる。時代や文化的背景がしっかりしているので、非現実的なアドベンチャーもリアルな深みを持っている。個人的ランク第3位。

おもしろいマンガはどんどん出てくる。これからもマンガHONZに注目していきたい。ここにあげたマンガはぜんぶKindleにあるよ。

ホリエモンと佐渡島さんに「インターネット時代だからこそ輝くマンガ」について聞いてきたよ。 – 茅ヶ崎の竜さん