プロジェクターを買って、念願のホームシアターが完成したんだぜ。
ホームシアターっていうかプレイルームだな。主に執筆や仕事をしていたので書斎って呼んでたけど、ここで音楽聴いてギター弾いて本読んで酒飲んで映画見てゲームやって、なんでもありの大人の遊び部屋がでけた。
プロジェクターってずいぶん安く高機能になってきたんだけど、まだまだ導入にハードルがあるのも事実だよな。ってことで、俺のホームシアター完成までをレポートするよ。
わが家が映画館になるってのはホントに、実際味わってみるとヤバイんで参考にしてみてくれ。
2017.9 新発売のエプソンのフルHDホームプロジェクター「EH-TW650」
アキバとかいろいろ足を運んで調べた結果、エプソンのホームプロジェクターにした。
もっと安価なビジネスモデルとか光量(ルーメン)の少ない超短焦点とかも選択肢にあったけど、こういうプロダクトは何よりスペック重視だし、安心の国産モデルにしたよ。選択基準などは後述する。
▲ いやでもホント小さくなったねえ。モバイルモデルじゃなくたってこんなにコンパクト。iPhone7 Plusとの比較。
▲ 重量は2.7kg。これはけっこう無理して持ってるけど笑。
▲ まだスクリーンがなかったので、とりあえずソファに置いて投射してみる。
▲ 書斎デスクのiMacの上の壁に、iMacの画面をHDMIで繋いで投射。おお、くっきり明るい!
▲ つづいて、ソファが置いてある壁の上部に映画を投射。これは!映画館じゃないか!それ以上でもそれ以下でもない!俺の部屋が映画館になったんだ!
壁全体だと100インチくらいだからまあデカいよな。
光量は3000ルーメン以上あるので(SONYの超短焦点は100ルーメンとか)明るい部屋でもじゅうぶん見れるけど、せっかくプロジェクター使うのに部屋を明るくする意味はないよな。
IKEAの安価なロールブラインドをスクリーンにしちゃう。
▲ スクリーンはウン万円もするので、以前も使ったことのあるIKEAのブラインドにした。2mで5,000円くらい。
で、俺の場合、iMacとかモノがわんさか置いてあるデスクの上に設置する都合上、壁面ではなく天井に吊るかたちになり、しかも天井が石膏ボードだから、いろいろと難儀だったよ。
▲ ネジが効かない石膏ボードの場合、ボードアンカーやトグラーを打ってからネジ止めする。俺はトグラーにしたけど、各自調べてくれ。
というか、トグラーやアンカーは天井にはオススメできないみたい。工務店のプロはやらないんじゃないかな。使い方によってはボコッとボードが抜けちゃうリスクがあるからね。
俺はそのへんのリスクを承知の上でこのかたちにしたので、みんなは真似しないでくれ。客に完璧な仕事を提供するプロじゃなくて、自分でやるDIYだからからこそこういうリスクを楽しめるんだけどな。たぶんこれで大丈夫だ。
▲ IKEAのロールブラインドは200cmあるので、だいたいこれで90インチまで投射できる。
ちなみに何にもない真っ白な壁がある人はスクリーンいらないんじゃないかな。俺もそうだったら買ってないよ。
10mのHDMIケーブルと変換アダプター
あとは、スクリーン側のiMacと、反対側の壁に設置するプロジェクター本体を繋ぐために、10mの超ロングHDMIケーブルと、iMacのサンダーボルト端子の変換アダプターを購入。
プロジェクター本体の設置は『壁美人』ラックで。
じつは一番悩んだのが本体の設置。ふつうに考えると天吊りになるんだけど、なんせ天井が石膏ボードなもんで、純正品を工務店に頼んだらうん万円もかかっちまうでしょ。
とはいえ自分で天井の下地探したり細工するのも面倒だし、どうすっかなとうなってたとき、IKEAのショウルームでウォール・ラックに載っけてるのを見かけて、ああそうかー!っと目からウロコドロップ。
さっそくググったら「壁美人」のラックがあったのでこれにしたよ。石膏ボードにホッチキスで設置できるやつ。
▲ 完璧じゃないの!……って思ったんだけど、本体の裏に電源ケーブルとHDMIケーブルを挿すと、スペースが足りねえ。
▲ ってことで、ホームセンターで板を買ってきてスペースを延長拡大して対応したよ。
▲ ようやくホントに完成!天井と壁にHDMIケーブルを這わせたり、細かい作業もあったけどそのへんは割愛。
実際に購入設置までしてみて思ったけど、まだまだ現実的にプロジェクター導入ってのはハードルが高い、っていうかなかなかの覚悟が必要なのかなって感じだ。
いくらでもお金をかけられるっていうあなたなら、ハイエンドの一番いいプロジェクターを買って、工務店に頼んで純正の天吊りして純正のスクリーンを設置するのを本気でオススメする。アキバの本格的ホームシアター専門店に行ってみたけど、ガチでスゴいから。映画館より綺麗なんだってよ。なんだよそれ笑。
プロジェクター自体は優秀になってるしこなれてきてるけど、まだ設置に難がある。俺みたいにリスク込みでDIYするか、新築改築のときにあらかじめプロジェクターを考慮に入れておくといいかも。
家に映画館がある感覚は味わってみないとわからない。
さて、ようやくプロジェクター本体のレビューだが、画質や光量は申し分ない。いつもの自分の部屋に広がる大画面におおおと感嘆の声を漏らしてしまう。感動レベルだ。繰り返しになるが、まさに映画館だ。
もちろんフルHDだしこの画面サイズなので、iMac Retinaなどの高精細ディスプレイには及ぶべくもないが、巨大なスクリーンの迫力はそこをいともたやすく凌駕する。
▲ ぶっちゃけ、テレビは見ててちょっと疲れた。画面のあちこちにテロップが出るので、目が回って忙しい。それは俺の部屋が狭い(6畳)からかもしれないけどな。
▲ 映画は、もう、言葉はいらないな。ヤバイよ。5.1chとかじゃなくても、サブウーファーのあるスピーカーで重低音効かせるとガチで映画館になるから、宇宙でもどこでも行けるし、ゴジラの咆哮にちびりそうになるぜ。
ただうちは防音設備が整ってるわけじゃないので、爆音で真剣に集中したいときはワイヤレスヘッドホンを使ってる。完璧。
▲ ソファに深く腰掛けたら、iPhoneの「Remote」アプリでiMacのiTunesをコントロールする。
ゲームへの没入感。四十にして廃人への道。
さて、プロジェクターを導入したもうひとつの目的は、大人ゲームを嗜むこと。
TPS(サードパーソンシューティング)っていう第三者の視点でキャラを操ってオープンワールドを自由に動き回るゲームが好きなんだけど、いつの間にかすんごいことになっててね。ぜひこれを大画面でプレイして没入して廃人になってやろうと……。
▲ PSシリーズは待つとすぐ安くなっていいね。今回の俺のキラーソフト『ゴーストリコン ワイルドランズ』と同時購入。
▲ 家族が寝静まった真夜中にボリビアの戦場で暴れまわる快感は他に比べるものがない。
これこそ銃撃戦とかうるさいのでイヤホン繋いでるんだけど、PS4もプロジェクターもBluetoothとかWi-Fiで音声出力できないのが残念だな。まあいいけど。
あと、ゲームもテレビと同じで画面の細部に至るまでを凝視して集中するので、けっこう疲れる。リビングにある55インチの高精細液晶テレビの方が綺麗だし楽かもしれない。でもまあ、この没入感は他じゃ味わえないからな。戦場に入りこんで疲れるくらいガチでゲームをプレイできることは間違いない。
ちなみに、映画にせよテレビにせよゲームにせよ、俺のレビューは六畳の部屋の長い辺、つまり2.5m強の投影距離での感覚だから、そこが変われば違ってくるから要注意。投影距離や自分の位置が遠くなればなるほど見やすくなるけど迫力は減少するし、近くなれば逆に迫力は増すって話。
部屋が狭すぎると画面全体が投射されないなんてリスクもあるから事前に調べるのを忘れないでくれ。
信頼のおける国産モデル、無難なプロダクトにしてよかったと思う。
実際に店舗であれこれ何度も見て感じたのは、まず光量はやっぱり大事で、SONYやLGの短焦点モデルは暗室でどうにかってレベルだから、家でずっと使ってたらきっと不満が生まれそうだからやめた。あれは短焦点で壁の近くから投影できることや雰囲気づくりがウリであって、総合的にはちょっとね。
エプソンのこのモデルを選んだ具体的で明白な理由はあんまないんだけど、いろんなメーカーのいろんなモデルをあれこれ見比べてみるとだんだんわかることがあって、それはつまり、ある程度の価格で、信頼のおける国産モデルで、ビジネスじゃなくホームシアターモデルっていう「無難な」製品が、けっきょく一番いいんだ、っていうシンプルな理。せっかく家に映画館つくるのに、プロジェクター本体をケチって後悔するのはイヤじゃん?
でも昔と違って、10万円ちょっとでわが家にこんなクオリティの映画館がやってきちゃうんだから、ホントいい時代になったよ。
やっぱりプロジェクター導入の決め手になったのは映画だな。
『ゼロ・グラビティ』とか『インターステラー』とか、デカいスクリーンで見なくちゃいけない映画ってのはたしかにあるんだよ。『シャイニング』とか『AKIRA』とかもそうだなあ。映画人は巨大なスクリーンで上映するのを前提に撮ってんだからさ。
『カンフーパンダ3』がNetflix制作で劇場公開されなかった悔しさも大きかったな。あのシリーズは映像が素晴らしくて、2作目なんてスゲえ迫力で、俺はIMAX 3Dでの公開を心待ちにしてたのに、まさかのネット配信のみ!映画館には負けるけど、わが家の100インチであらためて見るぜ。
家に映画館って夢、わりと簡単に叶うんだぜ。みんなもどう?