14歳になった息子に贈った6つの言葉。

Father and son playing and bonding on Bogey-Board on Morro Strand State Beach
Father and son playing and bonding on Bogey-Board on Morro Strand State Beach / mikebaird
長男が産まれて間もない頃から、彼が14歳になったら大切な話をしようと決めていた。

僕は長い人生の間に、偉大な親父からたくさんのことを学んだ。同時に、大人になってから、もっと若いうちに誰かに教えてもらいたかった、と思うこともたくさんあった。

教えられたり、自分で見て学んだり、転んでから気がついたり、人はそうやって成長していくのだろうけど、大人の階段を登りはじめた息子に、今の僕が伝えられることを伝えてあげたい、と思った。

1.「何があってもパパとママは君の味方だよ」

まず何よりも先にこれを伝えたかった。

思春期ともなれば心が不安定になることだってあるし、幼い二人の妹がいては家庭内で我慢することも多いだろう。パパやママは、勉強しろとか早く起きろとか妹たちの面倒を見ろとか、面倒なことばかり言うように思えるかもしれないし、パパに叱られるのは本当にイヤかもしれない。だけど、何があったって、君がどんな間違いをしたって、いつだってパパとママは君の味方だということを忘れないでほしい。

2.「毎日笑ってすごすために、僕らは生きているんだよ」

嫌いな教科を勉強したり、ママのお手伝いをしたり、妹たちのおもちゃを一緒に片づけたり、兄妹ケンカをすれば自分ばっかり叱られたり、イヤなことだってあるかもしれない。だけどそういう生きるための義務を果たすから、君は大好きなサッカーをしたり、友だちと遊びに出かけたり、家族で海やキャンプへ行ったり、突然のプレゼントをもらったり、たくさんの楽しい時間をすごせる。

人生はバランスでできているんだ。君がママの手伝いをしてくれるから、妹たちの面倒を見てくれるから、家族全員が笑っていられる。君が笑っていてくれるから、パパだって笑える。

3.「パパは君と同じ道を歩いてきたんだよ」

君にも人に言えない悩みがあるかもしれない。家のこと、学校のこと、友だちや女の子のこと。そういう自分だけの悩みって、誰もわかってくれないと思ってしまうかもしれないけど、パパだって同じように悩みながら大人になったんだよ。

ドラえもんの歌にあるように「間違いながら、大人になってきたんだ」。パパが子どもの頃にある友だちが言ってたんだけどね、「大人ってのは子どもを卒業した人たちだから、大概のことは知ってるし、大概のことはバレちゃうんだよ」って。大人になってみると、本当にそうだなあとよくわかるよ。だから、ムリにとは言わないけれど、何かあったらパパに相談してほしい。君の悩みを助けてあげられると思う。

4.「女の子を好きになることは、ちっとも恥ずかしいことじゃない」

君は「好きな女の子なんていない」と言うけれど、女の子を好きになるってことは自然なことで、とても大切なことなんだよ。何かを好きになるって、女の子に限らず、人生の最大の喜びなんだって。

動物の使命として、種族繁栄の意味もある。僕ら人間は笑うために生きているけど、もっと奥のところでは、子孫を残すという壮大な目的があるんだ。クラスの誰かに恋をするってことは、大切な命を繋げるための、生物の使命なんだから、恥ずかしいことなんてひとつもないんだよ。誰かを好きになった気持ちを何よりも大切に、忘れないで。

5.「君は今日から大人だから、パパに意見を言ってもいいんだよ」

今まではずっと「親の言うことをきちんと聞きなさい」と言ってきたけれど、君はもう大人なんだから、やりたいことややりたくないこと、パパやママが言うことで間違っていると思うことははっきりと言っていいんだよ。

もちろんだからと言って君が言うことを全部受け入れられるわけじゃないけど、きちんと説明したり相談にのったりすることはできるから。

君はもう半分大人だから、もう君のことを「おまえ」と呼ぶのもやめるよ。

6.「挨拶と返事とはっきり喋ること、これだけはやらないとぶっ飛ばす」

大人になるということは、自分自身に責任を持つということ。だからこれからはなるべく君の意思を尊重するつもりだけど、僕の息子として産まれたからには、絶対に護ってほしいことがいくつかある。それはきちんと挨拶をすることと返事をすること、はっきりと喋るということ。

パパは小さい頃から君のおじいちゃんにそう教えられて育ったんだよ。ごはん屋さんへ行ったら「ごちそうさま」、バスやタクシーに乗ったら「ありがとうございました」、何かをしてもらったら「ありがとう」。

誰かに何かを言われたらきちんと返事をする。パパやママだけじゃない、妹たちでも誰でも、話しかけているのに返事をしなかったらパパはその場で君をぶっ飛ばすよ。

これから大人になっていく過程で、パパやママたちとぶつかることもあるかもしれない。そんなときに、ふてくされて黙りこんだり、ぶつぶつ言ってたりしてもパパは君をぶっ飛ばす。

いつでも、自分の気持ちをはっきり言える人間になってください。それが間違っていたからって叱ったり馬鹿にしたりは絶対にしないよ。嬉しいとき、哀しいとき、つらいとき、いつも周りの人に自分の気持ちを伝えて、助けてもらえるような、謙虚で、気持ちのいい人間になってください。

来年の誕生日には、また二人で出かけて話をしよう。

僕と親父はあまり長い時間を一緒に過ごしてこなかったけれど、親父はたくさん熱い話をしてくれて、それは僕という人間形成に大きな影響をもたらしてくれた。

子どもの頃はよくわからなかったけど、挨拶をきちんとしたり、物事をはっきりと相手に伝えるコミュニケーション能力を身につけられたことには本当に感謝している。

大人になるとよくわかるけど、人生で起こるたいていのことって、誠実な気持ちを真摯に相手に伝えることができれば、どうにかなるんだよね。自分に嘘をついたり誤魔化そうとしたら必ず相手に伝わるし、何より自分の中に醜い傷跡が残る。

親父は本当にたくさんの熱い言葉をくれたけれど、たぶん僕が憶えているのは氷山の一角だ。だから僕が息子に伝えた言葉だって、いくつ届いているのかわからない。だけどこれらの言葉のいくつかが彼の心の深いところにとどまってくれればいい。ひとつでも届いてくれれば。

それから、これらの僕の言葉は、父親としての僕自身に対する宣言の意味もある。子どもというのは親にとってはいつまでたっても子どものままだから、親のほうがきちんと自覚して、一人の人間として扱ってあげないといけないと思う。実際、息子を半分大人扱いするようになって、ずいぶん彼は大人っぽくなったものだ。

また来年の誕生日に二人で出かけて話をしよう。戦う宿命に生まれた父親と息子の距離は、息子が成長するにつれて大きくなるものだという。だけど、だからこそ、二人で肩を並べて同じ方向を見て話をする時間を、これからも大事にしたい。

僕らの息子に産まれてきてくれてありがとう。

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