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昨日、家族で買い物へ行ってきた。

ふだん自分の洋服なんかほとんど買わない僕ら夫婦も、正月ということで、H&Mとかの安いところでちょこちょこショッピングを愉しんで、チビたちにもいろいろ買って、あとは長男にサッカーのスパイクとトレシューを買ってあげた。

長男が欲しがっていたスパイクはすごく人気のあるアディダスのやつで(メッシとか香川が履いてるモデル)、在庫がなかったんだよね。

成長期だから多少サイズが大きくてもどうにかなるかもしれないと、ひとつ上のサイズを出してもらったんだけど、そのサイズからジュニアじゃなくて大人用のスパイクになっちゃうから、価格が一気に1万円もアップ!

ジュニアだと7000円なのが、大人用になると17000円!

他にも長男にはトレシューとかいろいろ買っていて予算オーバーだったから、違うのにしたら?と提案したんだけど、自分のお年玉を使ってでもこのモデルがいいと仏頂面で言い張る長男。

うーん?どうしたものだろうか。

買ってあげるのは簡単だし、自分のお金で買うといってるんだから問題ないんだけど、成長期ですぐに履けなくなってしまうのに、そんな高価なスパイクがいるんだろうか、などと親として思ってしまう。

奇しくも後ろで買い物をしているおばちゃんは「子どもにブランドものなんていらないのよ。そこのカゴに入ってるので充分!」と言いながら、セール品のカゴを指さしている。

今のことしか考えられない馬鹿な子どもを導いてあげるのは親の役目

なんてことを考えて、安いスパイクを選ばせようとしたその時、ちきりんさんの『全国の子供たちに告ぐ:お年玉はソッコーで使うべき!』という記事を思い出した。

今の自分自身に大切なことにお金を使うべきだ。

というのは、たしかに頷ける。今この年齢の長男が大切にしていることを、大切にしてあげるのが、親の愛情の一つなのかもしれないって。

『パイナップルARMY』っていう漫画で、主人公の凄腕傭兵ジェド・豪士が、戦闘の最中に幼い少女のウサギのぬいぐるみを取ってくるシーンがある。そのとき豪士が言う

「誰にだって命より大切なものがある!!」 

という台詞が、ふと脳裡に蘇った。

思い返してみれば、僕だって高校生の頃、いつも部活のバッシュは高価なジョーダンシリーズを履いていた。

スタメンにもなれなかった僕のバスケ部時代は華やかなものじゃなかったけど、大好きなバッシュを履いて、ジョーダンに憧れて、毎日体育館の床を鳴らして練習したあの日々は、死ぬまで忘れない輝かしい記憶だ。

長男のスパイクはすぐにボロボロになって、すぐに小さくなって履けなくなるかもしれない。だけど、その時々に大切なものを大切にできたという記憶は、きっと大人になってからも残るだろう。

大人もね、未来への投資や老後の心配も大切だけど、もう少し今を見つめてもいいのかも、そんなことを思いました。

2014年1月4日午後8時49分 キッチンテーブルにて。一日中Macに向かってしばしばする目をこすりながら。

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