でもまあ「本番(W杯予選)以外はまったく本気を出さない」3軍みたいなイラクに圧勝して喜んでる場合じゃないんです、本当は。
けれど来週の二次予選に向けて「勝者のメンタリティ」を植えつけるという意味では、いいマッチメイクだったんじゃないでしょうか。
セルジオさんはまた怒ってたけど(笑)。
潜在意識に残る「世界に通用しない」というメンタリティ
「勝者のメンタリティ」って、よく本田圭佑が口にするけども、たしかに日本にはこれが圧倒的に足りない。
「絶対勝つ」「何があろうと勝つ」「死んでも勝つ」「負けるわけにはいかない」「ていうか勝つ」
という本物の「勝者のメンタリティ」を持っている選手は、まだまだ少ないでしょう。
「勝ちたいな」「勝てるかな」「勝てたらいいな」「みんなの役に立てるかな」「失敗して叩かれないかな」
日本サッカーは急成長していると言われても、まだまだ潜在意識のレベルに「世界には通用しない弱小国」というメンタリティが残ってる。技術は進歩しても、心はまだ弱小国。
簡単じゃなかった本田の1点目
モチベーションの低いイラクがボケッとしている間に、柴崎がうまくスペースに出して、本田圭佑が1人背負いながらもしっかり決めた1点目。
あれスローで見るとわかるけど、体勢を崩しながら、ここしかないってところに蹴ってます。ポストに当たってるし、簡単なゴールじゃない。
非常に失礼な「たられば」を言うと、「香川だったら決められたかしら?」とか思っちゃいます。
たぶん香川でも決めてくれたと思う(信じたい)けど、そういう不安を抱いてしまうのは、香川が「勝者のメンタリティ」を持っていないことが伝わってくるからなんです。
「活躍しないと価値がない」と思ってる香川
よく「本田はメンタルが強くて香川はメンタルが弱い」というようなことを言うけれど、それってちょっと違う。問題はメンタルの強さじゃない。
本田圭佑は、いつでも、心の底から、自分のことを「勝者」だと思ってるんです。
たとえ試合に負けても、調子が悪くてメディアに酷評されても、それは通過地点であり、最後に勝つのは自分だって信じてる(わかってる)。
けれど香川真司は、「活躍できなければ自分には価値がない」と思っているように見えます。
もしかしたら「サッカーができない自分には価値がない」と思ってるかもしれません。だから大一番で萎縮して、本来の能力を発揮することができない。
圭佑なら、大ケガしてサッカーができなくなっても、バンバン次なる夢を叶えていくでしょう。
シンジは「がんばらない」ほうが力を発揮できる!
なんか偉そうに(しかも推測で)言ったのは、僕自身のかつての考え方と現在の考え方の対比が、まさに両者の対比に重なるからなんです。
僕はずっと香川だった。
特定の分野においてはそれなりの才能(香川と違ってあくまでもそれなりだけれどw)があるのに、自分はがんばって結果を出してまわりを納得させなければ、「価値がない」と思いこんでいた。
だからがんばる。悩む。失敗する。悩む。濁る。能力が鈍る。の繰り返しで落ちていく。
でも僕は今、本田圭佑のように、心から言える。
「僕は何でも持っている。僕は存在しているだけで価値がある」
だからがんばらない。好きなことだけやる。悩まない。楽しい。ハッピー。人が寄ってくる。勝手にうまくいく。
まあまだ、圭佑ほど心から言える段階には達していないけど、以前よりは「ある」を信じられてる(わかってる)。
それにしてもシンジ、勝手にウダウダ書いてごめんね。すっげー応援してんのよ僕!
たぶんあなたは、もっと世界をなめていいと思うの。
あなたは「マンUで通用しなかった」凡庸な人じゃなくて、「日本人初のマンU選手になった!」偉大な人なんだから。
桜木花道みたいに「天才ですから」ってニヤリとして、もっとサッカー楽しんでー!愛してるよー!