CATEGORY 心が雨漏りした日には

コラム/エッセイ

犯罪者と僕のあいだにどれだけの違いがあるというのか。__狂気のグラデーションを覗く『私の消滅』中村文則

中村文則の『私の消滅』という小説は、心の闇とは何か、を克明に描く。 その前にまずもって、中村の簡潔で的確な描写は読んでいてじつに心地よい。彼の文章に立ちこめる匂いや温度がまた僕の感覚にフィットする。ほどよくドライで、ほど…

コラム/エッセイ

楽しいことも哀しいことも半分ずつあるのに、どうしたら楽しいことだけ増やせるんだろう?

山登りに興味が出てきたので、ひさしぶりに映画『岳』を見て、原作漫画も読み返してます。 小栗旬くんや長澤まさみちゃんが出てる映画のほうは正直、低予算の邦画なのでしょうがないよね〜っていうセットバレバレのシーンとか、主人公の…

コラム/エッセイ

これまでの人生の扱い方のなんと粗雑だったことか!___『マチネの終わりに』がくれたもの。

ようやく『マチネの終わりに』を読み終えたのは、近所にある岩盤浴の休憩スペースだった。 ここのところ深酒が続いた身体からデトックスされた大量の汗を身にまといながら、最後のページを繰るときはさすがに指先が震えた。なにせこの小…

こころハック

中村天風だって壺の中の水を捨てられたから心をひらいて伝説の哲人になれたわけで。

昔々あるところに、経営の神様・松下幸之助さんや京セラ創業者・稲森和夫さん、最近では松岡修造さんなど、数々の著名人たちが師と仰いだ中村天風という思想家というか哲学者というか、明治生まれのイカツイじいさんがおりました。 天風…