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やたらと気の重い日がある。

低気圧のせいなのか、バイオリズムか。

そういう日は、物事を複雑に考えてしまう前に、ありもしない想像をたくましくする前に、早めに手を打つことにする。

あれこれ考えていても、理屈の井戸をでないから、手を動かす。身体を動かす。

キッチンクロスにアイロンをかける。

ワークブーツの手入れをする。

オートバイや自転車を磨く。

海のそばを走る。

スパゲッティを茹で、ソースをこしらえる。

ギターやピアノを弾く。

ウッドデッキにブラシをかける。

オートバイで山奥を走る。

どうも、独りで何も考えずに集中できる単純作業がいいらしい。

気づいら、仕事や日常や他人から浮遊している。

やらなくてもいい無駄が、妄想の入る隙間を埋めていく。

村上春樹が、混乱したときにアイロンをかけるというのを真似してみたのがはじまりだったが、

筒井康隆は、缶詰めになったホテルの浴槽を磨いていたというし、

夏目漱石は、執筆に行き詰まると鼻毛を抜いて原稿用紙に綺麗に並べたという。

なんだっていいのだが、スマホにだけは触れない、と決めている。

スマホはどうしたって、外界と繋がるためのツールだ。便利だが、いつも繋がっていたくはない。

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最近は、これで遊ぶことも多い。

なかなか難しくて、クリアしたことはない。

やってもやっても、ちっともうまくならない。

永遠にクリアできる気がしない。

それが、いい。

昨日はただ、しこたま飲んで、早々にベッドに潜りこんだ。

そのおかげか今日は、松岡修造のように元気だ。さて、何をしようか。