無性にイライラすること、腹が立つ瞬間って、誰にでもありますよね。
「いきなり前に車が割り込んできた」
「人混みで歩き煙草している人がいる」
「旦那さんが部屋を片づけない」
「子どもたちが言うことを聞かない」
「メチャクチャ態度の悪い人がいる」
じつはそれって、他人じゃなくて、自分に腹を立てているんです。
あなたがイライラする、腹を立てていることって
「自分がやりたいのに、できないこと」
なんです。
僕はソファでゴロゴロしたかった。
僕は以前、長男がリビングのソファに寝ころんでテレビを見ているだけで、ひどくイライラしていました。
彼は自分の家でくつろいでいるだけなのに、「なぜか」それが許せなくて、無意識に彼のあら探しをしては、
「部屋が汚いから片づけろ!」「先に宿題をやれ!」「たまにはお手伝いをしろ!」
と言って、彼をソファから立たせようとしてたんですね。
でもあるとき、気がついて愕然としました。
僕は、自分ができなかったことに腹を立てているだけなんだって。
僕の父は厳しかったので、父が家にいるときはいつもどこか緊張していました。返事は「ハイ」だし、会話はぜんぶ敬語。
父がいる前でソファにゴロリと横になってテレビを見るなんて、想像すらできなかった。
だから、それを平然とやってのける長男に、腹が立っていたのです。
心の中では「僕はやさしい父親になって、息子とも友だちのような関係を築きたい」と思っているのに、正反対の行動をしてしまっていたんですね。
だから僕は、自分に許可を出しました。
「もう大人なんだから、ソファに横になってもいいんだよ。この家に父はいないんだから、だらしなくゴロゴロしても叱られないんだよ」
そう思った瞬間、ふっと気が楽になって、息子にも腹が立たなくなったし、僕もソファでダラダラできるようになりました。
腹が立ったことを、自分もやっていいんだよ。
それと同じで、
「いきなり前に割り込んでくる車」に腹が立つ人は、自分はしっかりマナーとルールを守って運転しているのに、許せない!と思ってますよね。それは「自分も本当はもっと気楽に運転したい!」という裏返し。
「旦那さんが部屋を片づけない」ことに腹が立つ人は、自分ばかり家事をやってるのに、手伝わないなんて許せない!って思っていますよね。それは「私だって部屋を片づけたくない!」という裏返し。
「態度の悪い人」に腹が立つ人は、自分は機嫌が悪くてもそれを隠してちゃんと他人様に笑顔を見せるのに、許せない!と思ってますよね。それは「自分だって不機嫌なときに無理やり笑いたくない!」という裏返し。
でもね、模範的なドライバーもキレイ好きの働き者もいい人もやめて、好きなようにやってもいいんですよ。
危険運転はもちろんダメだけど、もっとのんびり気楽に走ってみてください。後続車なんか気にしないで。
あなたもモノを散らかしてそのままにしてみてください。片付けなんてしなくていい。
不機嫌なときに無理やり笑うのをやめてください。挨拶だってしなくていい。
最初は心がザワザワするかもしれないけれど、自分の本当の気持ちがわかるとスッとしますよ。
心屋仁之助さんはこう言っています。
何かに腹が立つというのは、ものすごいプレゼントです。
自分が本当にやりたかったこと、好きなことに気づかせてくれるのですから。あなたが腹を立てていることを思い出してください。
その中にあなたの「実は大好き」が隠れていませんか?
お話ししたいことがあれば、ご連絡ください。いつでもドアは開いています。
▶連絡先:りゅう