最近、だらしなく生活する訓練をしています。
いつもキッチリ磨きあげていた書斎のデスクを散らかしっぱなしにしてみたり、子どもがソファに脱ぎすてたパジャマの上にそのまま座ってみたり。
ものすごく心がざわつきます。
今までの僕だったら、お昼ごはんとかでちょっと席を離れるときでも、パソコンやツールをデスクの所定の位置にきちっと戻していました。
子どもの服が散らかっていれば、たたんでクローゼットに入れるか、その場に子どもがいれば注意するし、いなくても後できちっと注意する。
毎日家中に掃除機をかけ、30分刻みで決めたスケジュールをこなす。そんな生活は、一見気持ちのいい素敵なライフスタイルに見えるかもしれませんね。
でも、そうじゃなかった。
僕はそんなガチガチな人間じゃなくて、もっとぺろーんとふわーんとしたゆるーいヤツだったのに、自分で自分を鎖で縛ってがんじがらめにしていたんです。
本当は、好きなものでとっ散らかった雑多な部屋が好きなのに、効率化というライフハックを取り入れてピカピカにするようになった。
本当は、脱ぎ散らかした服なんかどうでもよくて、それよりは子どもたちとバカなことを言って笑って転げていたいのに、部屋の汚ればかり気にするようになってしまった。
本当は、疲れて時間のない日にはお風呂なんて入らなくていいのに、眠くてもフラフラになりながら毎日身体を磨く。
もう、自分が何が好きで、何が大切で、何のために生きているのか、わからなくなってたんでしょうね。
自分の決めたがんじがらめの戒律の中で、知らぬ間に歯を食いしばりながら
「僕は好きなことをやって生きている!」
と、思いこんでいたのです。
ウヒョヒョー、バカだねー。
たしかに僕は、自分の選択で生きていたのだけれど、それは「好きなこと」ではなく「しなければならないこと」だったの。
最近は「散らかすトレーニング」の効果が出てきて、デスクまわりが散乱していても気にならなくなってきた。
こうやって自分をとことんゆるめて、本来の自分を取りもどしてからが勝負、というか楽しいんだと思う。
そしたらきっと、自然と片づけはじめるよ。