コラム/エッセイ

なんでもないような日。2017/10/23

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夜明け頃、寝室の窓に打ちつける雨風の音に目を覚ました。

次に目覚めたとき、すでにお日様は高く昇っていて、青い空が覗けた。

子どもたちは数時間遅れで学校へ行くところだった。

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夏のはじまりみたいな日差しのなか、書斎で仕事をしたりしなかったり。猫みたいに気まぐれに。

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のらりくらりとやっていたら、思いのほか仕事がはかどったので、昼すぎから外へ出る。

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茅ヶ崎図書館から駅へ向かう道。空から傘が降ってきた。

台風一過の青い空に浮かぶ傘の、非日常の絵を写真におさめたかったのだけれど、ポケットからGRを取り出すのが一瞬遅れた。

見上げたアパートの最上階に、家族全員分の色とりどりの傘が干されてある。通りすがりのおじさんと「あぶないねえ」と笑いあう。

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夕刻、娘が帰ってきて、自慢げにキリンを見せられた。その直後には外へ遊びにかけだしていった。

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先週は外食ばかりだったので、なんの変哲もないママのカレーが胃と心をよろこばせる。なんの変哲もない、なんて言ったらママに怒られるかな。動けなくなるまで食べちゃった。

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猫はいつも寝ている。朝も昼も夜も。

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書斎でワインを飲みながら映画を見る。『ぐるりのこと。』これはぼくら夫婦の物語だった。

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こんな素敵な映画があるなんて知らなかったな。まだまだ世界には見知らぬ喜びが溢れてる。

映画が終わる頃、近頃あまり口をきいていなかった高校生の長男がドアをノックして、「おやすみ」と言った。

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