間違いなく、僕の人生に現れた最初のスターは志村けんだった。

映画『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』に、大好きなスターが出ているテレビを見て少年が嬉しくて絶叫するシーンがあったが、土曜の八時の僕はまさにあんな感じだった。

今、ただただ、哀しい。

これまで著名人、芸能人の訃報を聞いても、ひとつの時代が終わったな、とか、人はいつ死ぬかわかんねえな、くらいの感慨しか抱かなかったのが、今日は身内を失ったかのように呆然とした時間を過ごした。

テレビはこぞって追悼特番を組んでいるようだけど、どんどんやってほしい。何度もやってほしい。

いっそのこと、しばらく全員集合を復活させて毎週再放送してほしい。

PCエンジン miniにはカトちゃんケンちゃんのソフトを追加して新規に販売して経済を回してほしい。

そして、お別れの会にはぜひ参列したいので、早くコロナに終息してほしい。

だからみんな家に引きこもってテレビで志村けんや志村けんの後に続いた素晴らしいお笑いの芸を見て元気になってほしい。

自粛ムードに包まれていると、いつのまにか、楽しいことや笑うことが不謹慎に見えてくるものだけれど、今だからこそ、だいじょぶだあ、と笑って元気を出すときじゃないだろうか。

用心はする。でも深刻にはならない。

芸人やクリエイター、芸を生業にする人は、披露する機会が減っていてしんどいかもしれないけれど、志村けんを継いだ強い気持ちで、その素晴らしい芸を磨いてほしい。

経営者や何らかの代表を務める友人に話を聞くと、重大な決定を下す場面が多く気苦労が多いという。なるほどそうだろう。踏ん張ってください。応援してます。

テレビを見よう。映画を見よう。本を読もう。お笑いを見よう。

何もできない僕は、喪に服すつもりで、一ヶ月くらい家で過ごしてみようかと思っている。