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知ってるやつは知ってるだろうが、Kindle Paperwhiteはまったくクソッタレなガジェットだ。

あまりにも腹が立つので、二年前から毎日使っている俺が説明してやろう。

 

Kindle Paperwhite(以下Kindle)はあまりにも小さく、軽すぎる。薄いのでそう見えないかもしれないが、文庫本とほぼ同じサイズで、大抵の文庫本よりは軽い。どこにでも持ち運べるし、ベッドに放り投げられていても気にならない。だからいつも俺は部屋中をひっくり返してKindleを探し回らなくちゃならないハメになる。誰か俺に家政婦を雇ってくれ。

Kindleの電子インクは本物の紙と同等、あるいはそれ以上に読みやすい。強烈な陽光の下でも真っ暗な部屋の中でも、永遠に本を読みつづけられる。俺はベッドで本を読んでいるうちに眠くなっていつの間にか居心地のいい夢に墜ちていくのが好きなのに、Kindleは快適すぎてちっとも眠くならないから、気づいたら夜が明けちまってるなんてことも少なくない。おかげで日中の俺はまったく使い物にならないんだ。

Kindleは読者を待たせない。Amazonのサイトからでも端末からでも、一瞬で本が買えて、すぐに読みはじめることができる。これがどういうことかわかるか?おかげで俺は読めもしない大量の本を買いあさって、しかもそれらの積ん読本たちは部屋に積み上げられることもなく、この小さな端末に人知れず収まっているから、俺は気づいたらまた新しい本を買ってしまっているという始末だ。破産寸前の俺にAmazonはなにかしてくれるとでもいうのか!

Kindle Paperwhite(ニューモデル)

Kindleはバッテリがなかなか減らない。iPhoneやiPadは常にバッテリ残量を気にしてやらないといけないので、俺がいないと生きていけない健気なやつらだが、こいつはしばらく忘れたように放っておいてもまだ充分に余力を残していやがる。最大で8週間は独りで生きていけるというのだから、まったく可愛げのないやつだ。

これは触ったことのないやつにはわからないだろうが、Kindleの背面はゴムだかシリコンだかのクッション製の素材で包まれている。スマホなどの高価なガジェットは傷がつくのを恐れるあまりケースに入れるのが常套だが、こいつはそのままでも傷つく心配がない。俺の心はこんなに傷だらけだっていうのに。

他にもKindle Paperwhiteがクソッタレな理由はいくらでもあるが、ひとつだけいいところをあげるとすれば、まだすべての本がKindleで読めるわけじゃないってことだけだ。おかげで俺は今日も海へ出たりギターを奏でたりビールを飲んだりして人生を謳歌することができる。

もしあらゆる本やコミックや楽譜なんかがこいつで読めるようになってしまったら、きっと俺の時間はすべてこいつに奪われて、日常は音を立てて崩れていくだろう。くれぐれもKindle Paperwhiteには気をつけろ。

それでもKindle Paperwhiteがほしいというのか?

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