Apple Watchに関するWebサイトやビデオを見て感心してしまったのは、Appleがいつも以上にデザインに注力してきたところだ。
革新的な製品だけに機能にばかり目がいってしまいがちだが、腕時計というのはもはや道具というよりはファッションアイテムであり、長い歴史の中で様々なデザインが生みだされて、ある意味飽和してる世界でもある。
いくらデザインに定評があるAppleでも、これだけ肥大してるファッション業界に参入するのは難しいかと。デバイスと割りきれるアイテムならいざ知らず、腕にはめるものがダサかったらいらねえな、なんて思ってたんだけど、Appleはなんかもっと深いところを考えているような気がしてきました。
Apple Watchの最大のポイントは豊富なバリエーション
多様なジャンルで飽和した腕時計業界だからこそ、パーフェクトなデザインなんて不可能なわけで、だったらこっちも数で勝負したろやないけ、ということでAppleが用意したバリエーションは、モデルやサイズ、バンドだけで全34種類!文字盤のデザインも入れれば数百万種類にもなる。
これだけいろんなバリエーションがあれば、老若男女、イケメンもブサイクも大人も子どももお金持ちも貧乏人もみんな、自分が好きなモデルを選べるんじゃないかな。
2つのサイズ
本体サイズは2種類。基本的には男女用ってことだろうけど、お好みでいいよね。
3つのコレクション(素材)と6つのカラー
本体の素材はステンレス・アルミニウム・ゴールド
スタンダードモデルの「WATCH」はステンレス、スポーツに特化した「WATCH SPORT」は軽量のアルミニウム、高級感を打ち出した「WATCH EDITION」は18金とわかりやすい区別化。
ステンレスとアルミニウムはそれぞれシルバーとブラック、ゴールドはイエローとピンクが用意されているので、選ぶのが楽しい。
6種類のバンド
バンド(ベルト)を6種類用意したのは素晴らしいの一言。腕時計はバンドの材質や色でだいぶ雰囲気が変わるからね。普段はステンレスで、ランニングするときはスポーツタイプ、フォーマルなスタイルにはレザーなど、複数用意できればなお楽しそう。
数百万種類の文字盤
腕時計の顔である文字盤は、アナログにデジタル、キャラクターに天気やスケジュール、心拍数など、様々な表示を組み合わせれば、数百万種類から選ぶことができるという。
ロレックスのApple Watchなんてのが出るかも!
他社を引きはなす豊富なバリエーションで勝負に出てきたApple Watchだが、Appleはもっと先まで考えているような気もする。
防水ケースや文字盤をガードするアクセサリーなどの関連製品にサードパーティが怒濤のように参入してくるのは容易に想像できるが、何より大きなマーケットを予感させるのは、他社製のバンドだ。
Apple Watchは簡単にバンドを取り替えられる機構になっているので、エレガントな高級バンドからゴッついアウトドア用バンド、キャラクターもののバンドなど、iPhoneケースがそうであるように、無限のバラエティが広がるだろう。
個人的に期待したいのは、競合である既存の時計メーカーの参入だ。たとえばロレックスがApple Watch用のバンドを作って、ロレックスのデジタル文字盤とセットで販売すれば、ファッション性とスマートウォッチの機能性を兼ね備えたスーパー腕時計が誕生する。
時計会社だってこれからますます繁栄するであろうスマートウォッチ市場を敵にまわすよりも、そのマーケットに参入したほうが賢明なんじゃないの。
オメガでもフランク・ミュラーでもタグホイヤーでもG-SHOCKでも、デジタル文字盤とバンドでApple Watchとコラボしたら、すっげー楽しいことになりそうじゃない!
それなりの反発はあるにせよ、Appleは最終的にいつも革命をまっとうし、業界を変えてきた。iTunesで音楽と映画業界を変え、iPhoneで携帯電話を再発明して、iPadは僕らの日常からパソコンを遠ざけ、車の運転席に置かれるようにもなった。
Appleが腕時計を再発明し、業界を変えたいのならば、歴史ある巨人たちの力を借りなければならないんじゃないだろうか。
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