はじめてのときは一次選考すら突破できなくて、ずいぶんへこみました。そのうち仕事や家庭が忙しくなると、小説を書く時間なんてなくなっていって、情熱も冷めてきて、いつの間にかやめちゃってた。
けっきょく未完も含めて10本くらいは書いたのかな。それなりにトライしたけど、それなりに挫折しました。
あきらめんの早すぎ!
ケンタッキーの創業者であるカーネル・サンダースは、ケンタを始める前に、フランチャイズ契約を1000回以上断られていたそうです。当時65歳。
1000回!65歳!
まあこういう立志伝的なお話は大袈裟になりがちなので、実際に1000回断られたのかどうかは知らないけども、でもそれが100回だとしたってすごくないですか?!
僕が新人賞に応募したのなんて、たぶん3〜5回くらいですよ。いや、もしかしたら書くだけ書いて、そんなには出してないのかもしれない。
たったそれだけのトライで、自分には才能がないんだと諦めていたんです。
僕に限らず、すぐに諦めてしまう人って、とても多い気がします。というか、大半の人間は、ちょろっとトライして、スパッと諦めているんです。潔すぎ。
仕事とかは別だけど、自分で何かを志したりチャレンジすることって、ヘタしたら1回失敗しただけでも、こりゃアカンって言って、やめちゃってるんですよね、僕ら。
「成功するためには、成功するまで続けることである。途中で諦めてやめてしまえば、それは失敗である」___松下幸之助
カーネルじいさんほど、がんばらなくても成功できる時代
肉体と精神の衰えを実感としてとらえられるアラフォー以上の人なら、カーネルじいさんのスゴさが肌に沁みるでしょう。
たぶん60歳過ぎたら、だいたいのことがおっくうになってますよ。しかもこの時このじいさん、月収が年金の100ドルくらいで、車で生活してたっていうんだから、タフすぎ。
それに歳とると、人に断られるのってけっこう精神的にキツくなります。
若い頃と違って、生き方も価値観も固まってきてますからね、何かを断られるということは、自分を否定されるということに直結しちゃうわけです。
まあ僕がカーネルじいさんの立場だったら、せいぜい5軒くらいお店回って断られたら、あきらめちゃってるでしょう。リームー。
「じじい、いい歳して何言ってんだ?」って思われてると思うし、もっと若い奴らがキレキレのビジネスモデル考えてるだろうから、自分のレシピなんて通用しないって思っちゃう。
それでも1000軒以上のお店を、1人で車運転して回って、レシピ販売じゃなくてあくまでもフランチャイズ契約にこだわって、最終的には世界最大のフライドチキンチェーンを創立したんだから、間違いなくこのカーネルじいさんは、超大物です。
でもよく考えると、カーネルじいさんほどがんばらなくても、目的は達成できる気がしませんか?
つまり僕はまだじいさんより25歳も若いわけだし、賃貸でも家はあるし、支えてくれる家族や友人もいるし、インターネットもあるし、勉強だっていくらでもできるわけ。
他人に1000回否定されるのに耐える鉄のハートは持ってないけど、時間も方法もいくらでもあるじゃん。
てことです。
じいさんほどがんばることはできないけど、あきらめさえしなければ、成功する確率はじいさんよりずっとずっと高いはずです。
終わりに
ケンタッキーっておいしいですよね。僕はファーストフードで一番好き。
ハンバーガーのチェーン店は腐るほどあるのに、フライドチキンはケンタだけ。簡単に真似できないんですね。マックがさんざんチキンをぶっこんでいたけど、ことごとく失敗してます。
カーネルじいさんも、それだけ自信のあるレシピだからこそ、1000回もがんばれたんでしょう。
「これはイケる!」と自分が信じられるモノに出会えたら、とことん信じて、成功するまでやめない。
カーネルじいさんにそっくりの安西監督も言ってるじゃないですか。
「諦めたらそこで試合終了ですよ」