格闘技は昔から好きなんだけど、マーク・ハントっていうキックボクサーが特に好きだ。

今から15年くらい前にK-1にいきなり出てきていきなり世界チャンピオンになったサモアの怪人は、とにかくアホみたいに打たれ強くて、ふつうなら一発でダウンされるようなヘビー級の強烈なパンチを何発も食らいまくっても倒れない。

そんなハントが今は40歳を超えてるのにUFCってなんでもありの金網マッチで活躍してメインイベント張ってるって言うんだから驚いたね。

僕がなぜ他のスタイリッシュで技の豊富な格闘家よりも、ハワイのビーチでアイスクリーム売ってそうなずんぐりむっくりのサモアンが好きなのかなって考えたら、それはハントのその悠然とした佇まいと生き方なんだ。

負けることがあるのはアタリマエー、という強さ。

ハントを見ていると「人にどう思われようとそんなのカンケーねー」ってのがビシビシ伝わってくる。

彼はその類い希なハードパンチで名だたるヘビー級ファイターをKOしまくる世界有数の格闘家だけど、あっさり負ける試合もけっこう多い。

でもハントは、負けてもまっっっっっったく気にしない(ように見える)。負けてもヘラヘラ笑ってて、それが無理してるのとはぜんぜん違う。早く帰ってメシ食いたいんだろうなとか思わせる。勝ちたいという気持ちはもちろん強いんだろうけど、負けは負け。負けることがあるのはアタリマエ、というスタンス。

悔しがったりしない。はい次、みたいな。

負けた悔しさをバネにして、負けた教訓を活かしてさらにトレーニングして、という流れではなくて、

一生懸命やっても負けることはある。だからまた次も一生懸命やるだけだ。

というぶれないメンタル。

それはメンタルが打たれ強いって言うんじゃなくて、「そういうものだ」「それがどうした」という前提で生きているからな気がする。ニュージーランドっていうお国柄とサモアの血も存分に関係しているのだろうとは思うけど。

イチローや本田圭佑みたいにバリバリ結果を求めるアスリートもカッコいいけど(それでいいんだけど)、「(絶対勝ちたいけど)負けてもいいや」っていうマーク・ハントは「無敵」だなあって思う。

無敵って敵がいないってことだもの。
一番の敵って「負ける自分を認めない自分」のことだもの。

「失敗してもいい」って最強だよね。「オレ負けても大丈夫」ってのがやっぱり「無敵」だよね。

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