キムタクの映画、ではなくて、映画にキムタクが出てる、という意味で斬新でよかったね『検察側の罪人』。
今までの作品はどっからどう見ても「木村拓哉主演作」だったけど、今回は現代の日本映画を代表する原田眞人監督だし、ダブル主演にハリウッド・アクターのニノがいたし、スマップ解散後の大事な再起動ってことで、キムタクの次のステージって感じはした。
一人の俳優としては、こっからがスタートなんじゃないかなキムタク。
とはいえ正直なところ、自然で力が抜けていながら迫力もある緩急自在なニノに対して、キムタクはまだまだ「主人公感」が抜けない。検察庁のロビーを歩いていても、人目を忍んで夜の路地裏を歩いていても、どうしてもカッコイイ主人公が颯爽と歩いてしまう。傷心と孤独を抱えた一人の検事にはなりきれていない。まだまだ石原裕次郎なんだな。何を演じてもスター。今後、スターから役者に脱皮できるかどうか楽しみなところです。
作品としては、原田眞人監督にしては不完全でとっちらかっちゃった印象かな。脚本や設定もシリアスなのかと思ったらけっこうエンタメっぽかったりしてチグハグだし。
盛りだくさんに詰まってる原作の要素をうまく取捨選択できなかったのか、伏線の回収もイマイチだし、野暮なので展開は語らないけど、原田さん本人が撮りたくて撮りたくてしょうがなかった作品、ではないのかな、という感じ。正月の四夜連続大河ドラマとかだったらもっと深く壮大に描けたのかも。
個人的には、体調が万全でなかったせいで情緒がやや不安定だったので、恫喝シーンがキツかったですね。相手のイヤなところをついて、責め立てて、混乱させて、弱みを引き出す、みたいな精神的な駆け引きが、すんごく胸くそ悪くて、まあそうやって悪い意味でも観客の心をぐらぐら揺さぶる演出はさすが原田さん、演じた役者陣もお見事、って感じでしたけど。
とくに議員の奥さんがキレるシーンは怖かったなあ。俺、女性がガチでブチ切れるのを見るとすんごい怖いんですよね。みんなやさしくしてね。
でも気のせいか、俺が好きだからかわかんないけど、原田作品に出ると、役者の皆さんがひとまわりもふたまわりもぐっとくる、迫真の演技をしますね。だからなおさら、キムタクだけは相変わらず主人公すぎて悪目立ちしちゃったのかしら。俺はキムタク応援してますよ。
そんで、珍しくママちゃんとレイトショーで鑑賞したので、帰りにご飯食べたんだけど、テラスモール湘南に「ガーリックジョーズ」が入ったんですよ。ニンニク専門アメリカン。
ようやくいけたので意気揚々とあれこれ頼んだんだけど、体調が万全でないとやられますねガーリックジョーズ笑。
なにしろ前菜から野菜から肉から魚からすべて尋常じゃない量のニンニクのオンパレード。日頃ニンニク大好きな俺でも、正直負けましたよ今夜は。重い映画で胃が疲れているところに、あんだけ濃厚なニンニク攻撃はヘヴィすぎた。匂いは罪人レベルですよ笑。
▲ 店内にもこれでもかとニンニクが吊されている笑。
▲ タコのカルパッチョもニンニクまみれ。ピリ辛でライムを搾るとサッパリうまい。
▲ キノコのソテーもニンニクたっぷり。ビールグビグビ🍻
▲ 料理の大半にこのようにゴロゴロのニンニクが紛れこんでます笑。
▲ 名物のガーリックピザおいしかったよ。ビールグビグビ🍻
▲ これも名物ガーリックステーキ。トロトロに焼けたニンニクを潰してお醤油と混ぜると絶品。ビールグビグビ🍻
▲ モッツァレラチーズのトマトパスタも、ここだとニンニクまみれ笑。
どれもビールグビグビだったけど、オススメのサングリアも意外とニンニク料理によく合ってうまかったな。
さすがに夫婦でこんだけニンニクにまみれると家の中もすんごい芳(かぐわ)しくなるけど、こりゃハマりそう。
いやあでも、あらためて思い出すと、やっぱりニノよかったなあ。印象深いもん。器用だからブラック・ペアンみたいなクールな役もこなしちゃうけど、やっぱりまだまだ業界の新入りみたいな役がハマるよね。童顔で頼りなさそうなのに、じつはけっこうしたたかで強い芯がある、みたいな。あの恫喝のシーンは俺が逃げ出したくなるくらいに怖かったよ。みんなそんなに怒らないでよ笑。ニンニクでも食おうぜ笑。