前回☞ 京都びんびん物語〈京へ西へ。その四〉

さてさて。前回は、見るとか直感とかの話ばっかだったので、そろそろちゃんと旅しましょうかね。

で、朝だったのもあって、感度ビンビンで歩いて、まずは清水寺へ。

あいにくの曇り空だったけど、なんか雰囲気的にその薄暗い感じが合ってる気がしたね。燦々と晴れ渡ってたら、なんか違う気がした。

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紅葉も綺麗だったけどね、線香が煙る薄暗い部屋に仏像がいくつも並んでいて、下から蝋燭の仄かな灯りに照らされてる姿は、これ昔の人だったら、やっぱり恐ろしいし、厳かだし、畏怖尊敬するよなあっていう、迫力というか存在感があったよ。

仏像の造形とかスンゴイからね、細かくて、どこかおどろおどろしくて、おっかなくて、生々しくて、アートってのは、こういうところから生まれてるんだなあって。

木の床に座りこんで読経してる老人とかもいてね。

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でさ、お寺さんて、いたるところに、御守りが売ってたり、賽銭箱があったり、御利益がどうとか書いてあるから、自然と、自分が何を願っているのか、考えるんだよね。

オレは、この人生に、何を願ってるのかなあ、どうなって欲しいのかなあ、どうしたいのかなあって、ふだん、忙しない日常では見えないところ、大きな願望っていうか、曖昧な、でも大切な軸みたいなところを、いつの間にか考えてる。

そんで、驚くほど、心が静かになってる。

今日明日、来週来月じゃなく、人生全体をね、見るともなく、見るような。

で、そんな風に、自分はこの人生に何を願うのか、何を求めているのか、を見てみると、やっぱり、なんともない、月並みな、平穏な、しあわせを求めてたりするんだよね。ああ、そうかと。

お金も欲しいし、いいもの創りたいし、もっとデカいオートバイとかジャガーとかマスタングも欲しいし、いろいろ旅したいし、チヤホヤもされたいけども、でもさ……、けっきょく……、

健康で、好きな人がまわりにいて、メシが食えて、

今で、ええがな。今が、最高やがな。の境地ですよ笑。

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あと、寺社仏閣で手を合わせるときには、「〇〇しますように」と祈願するよりも、「いつも〇〇してくれてありがとうございます」って感謝するといいよ、なんて話も聞きかじってたんだけど、

その日のオレはなんとなくそういう風でもなかったから、ただ手を合わせてきた。願うこともなく、ありがたがることもなく、ただそこにいて、風に吹かれてきた。

でもいずれにせよ、祈りや願いってのは、神さまや仏さまを通して、自分に返ってくるよね。

神仏に祈願し、大丈夫、これで護ってもらえる、うまくいく、ご先祖様が、神さまがついてるって思えれば、人はより積極的に前向きに行動するもんね。

祈るとか願うって、結局、自分をパワーアップさせてる。

安心して、ただ、できることをやる。恐れを信じないで。って、アナ雪2でも言ってたわ。

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外国人観光客は死ぬほどいたよ。どこ向いてもね。

みんな、一生懸命写真撮ってはったわ。あんなに写真ばっか撮ってたら、ディスプレイ越しの世界ばっかりで、自分の目では見えてないんじゃないの?なんて余計なお世話だけどさ。

写真じゃ見えないところを見に来たんちゃうの?なんてね。

でもホント、終始こればっかだけど、寺社や紅葉を見に来たんでわないわ、オレは。それを見て感じる自分の内面を見に来たんだわ、と再確認したっすこの日は。

だから、今はこうしてブログに旅行記を書いてはいるけども、誰かに何かを伝えるような目的じゃないからね、旅の間はツイッターもインスタグラムも触らなかった。

おかげで、純粋な、他者を意識してない心のままのメモがたくさん残ったよ。

それらはきっとこれから、オレの何かになるだろうね。ならないかもね笑。

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でもさ、やっぱ清水寺って、スゴいね、もうそこに在る、その存在が。圧倒された。うへえって声出て、なんか笑ったもんな。

工事中で全貌を眺めることはできなかったけど、でも、1000年以上も前に、今よりも自然が深く、文明も娯楽も知識も情報も未発達だった時代に、この土地、この森の中に、こんな荘厳でバカでかい建造物があって、中にあんなに細かくてヤバいアートな仏像があったら、そりゃ庶民は畏怖したべよ。恐れおののくわい。

今見たってうへえってなるくらいなんだから。

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だもんで、清水寺では、ここの何がどうスゴかった、という感想はあんまなくて、まあ境内場内ぜんぶひっくるめて圧倒されたね、っていう感じだよね。

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で、次はどこ行くかな〜なんて考えながら、ふと、ふと、てきとうに歩いていたら、茶わん坂って坂を下っててね、その名の通り、道の左右に茶わん屋さんが並んでて。

シブくて高級そうな店は入らなかったけど、チョウドイイ雰囲気の店があったんで、自分とママちゃんにお酒のグラスとか箸置きとか買って、またぷらぷらと。

さてさて、次はどこへ流れ着くのかしら。つづく。

☞ そうか、伏見稲荷に行きたかったのかオレは。〈京へ西へ。その六〉

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