『影裏』を読み終わって真っ先に思ったの。

__これこそ文の芸だなあ、と。

映像が主流の今だけど、文章だけでこんだけ魅せてくれるってのは、ちょっとシビれるね。

川端康成の『伊豆の踊子』を思い出す。澄んだ空気。清冽な川のせせらぎ。裏にある自尊心の影。

まさしく文芸だなあと感心していたのに、映画化もされてるみたい。

綾野剛と松田龍平はピッタリのキャスティングだけど、あまりにもまんまかしら。達者すぎる二人。

『そこのみにて光輝く』のときの菅田将暉くんが、まだそんなに売れてない頃で、衝撃的だったなそういや。

伊豆の踊子も、いいですよお。短いからすぐに読めるし。

なんか人生に慌ててるときとかに、無理やり時間をとって読んでみると、ああ、もっとゆっくりでよかったんだ、なんて落ちついたりもして。

created by Rinker
文藝春秋
¥605 (2024/04/28 10:10:51時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
新潮社
¥1,050 (2024/04/27 22:47:20時点 Amazon調べ-詳細)