立花岳志(@ttachi)という人をご存知だろうか。
月間160万PVというお化けブログ『No Second Life』を運営するプロブロガーであり、Dpubという巨大オフ会の主宰者であり、定期的にNo Second Lifeセミナーという自己プロデュースのセミナーを運営するノマドワーカーであり、ブロガー・はてなブックマーク界隈の超有名人であり、作家である。
そんな立花さんが、最後発から巨大ブログを作りあげ、普通のサラリーマンから独立してノマドワーカーになるまでの軌跡と秘密が余すことなくおさめられているのが本書『ノマドワーカーという生き方』。
夢を現実に変える具体的な戦略
本書には、「夢を現実に変えた」立花さんの戦略と行動が具体的に書かれています。
- ブログをきっかけに人生を劇的に変化させる
- Appleガジェット、書評、ランニングのミックス戦略
- 年間計画で「夢」を「目標」に変える
- 「ネットとリアルを混ぜろ」
- その他諸々
これらの戦略と成功の裏にあるのは、立花さんがそれまでに培ってきたサラリーマンとしてのビジネス思考と、年間数百冊を読破するというビジネス書からの知識が大きいのは間違いありません。
それらの素養の上で、自分を客観的に見つめ、世の中のニーズを見極め、達成したい夢と今できることを具体化し、行動に移し、根気よく継続する力。
言葉では簡単だけれど、ゼロからそれを達成することは容易ではありません。
ゼロからは容易ではないけれど、僕らにはこの本があります。この本を読むことで、スタートラインは、わずかでも確実にゴールに近くなります。
ライフハッカーとしての立花さん
僕が立花さんを知ったのは、iPhoneアプリ開発の勉強でいろんなブログを徘徊していたときです。立花さんはiOSの開発者ではないのでブログに技術論が書かれているわけではないのですが、検索しているとしばしば立花さんのブログに行きあたるのです。
そしてそこで、今まで知らなかった新しい生き方に触れて、学び、惹かれてしまった。
「僕自身はライフハッカーではないと思っている」と立花さんは書いていますが、僕にとっての立花岳志という人は、
「人生の大きな夢と目標を達成するための合理的で効率的な方法論を追求する、もっとも身近なライフハッカー」
なんです。
年間計画とタスク管理
僕が立花さんのブログにどっぷりとはまり、毎回セミナーに顔を出すようになったきっかけは、ブログで展開されていた「人生の大きな夢や目標を毎日の小さなタスクに変える方法論」でした。
Appleガジェットやアプリを使って日常をブラッシュアップしながら、大きな夢に向かって毎日の自分の時間を無駄なく効率的に使う姿は、とても新鮮に映りました。
それから僕はいくつかの書籍を読んで勉強しましたが、本書でも、立花さんが実践している計画とタスク管理がわかりやすく説明されていて、個人的にはそこの部分が非常に役に立ちました。
僕は以前から、自分の日次・週次・月次レビューに不満を抱えていました。時間ばかりかかって、未来に活かしきれていなかったのです。
ですが本書にある具体的な計画とレビューを導入することで、僕のタスク管理は劇的に変化しました。これは本当に大きな収穫でした。
僕はどこへ向かっているのか
立花さんが独立して最初に決めた自分のミッションは
「すべての日本人が誇りを持って元気に生きられるようになるためのサポートを言葉を通して行う」
といったものだったそうです。
本人も書かれているとおり、かなり概念的な文章ですが、その気持ちは強く伝わってきます。
最終的に僕らの心の原動力となるのは、お金でも名誉でもなく、こういった「衝動」であることは間違いありません。
多くの人々の日常を変える力こそ
いろんな方のブログを読むようになったり、セミナーやTwitterやFacebookでいろんな方と知り合っていく中で感じたのは、立花さんとブログのとてつもない影響力です。
朝四時半に起きて、睡眠管理アプリで自分の睡眠を記録して、ランニングアプリと共に走って、毎日の食事を管理して、効率的な時間に的確な仕事をこなして、ネットからリアルな人間のつながりを構築して、FacebookやTwitterで人生のささやかな喜びをシェアしている人がなんと多いことか!
それらは、すべてとは言わないにしてもその多くは、立花岳志という個人が発信している情報と彼自身の実際の日常による影響がもたらしたものであることは間違いありません。
時おり、僕はふと思うのです。
つい昨年まで、漠然とした将来に具体的な夢もプランも描くことができなった僕が、今は朝四時に起きて、欠かすことなくランニングをして、夢から導き出された日常のタスクをコツコツとこなして、仕事や家族やあらゆることにベストを尽くして、毎晩安らかに眠ることができるのは、明らかにこの人のおかげだと。
こうやって、多くの人間の生活そのものを変化させる力が世の中で認められていくのは自然の流れです。そしてその力が自分自身に及んで、実際にまったく違う人生を歩みだしているのを意識すると、なんとも不思議な感じがします。
今後よりいっそうのご活躍を期待してやまないとともに、僕自身もまた、より多くの人に元気や喜びを与えられるような人間になりたいと切に願うのでした。