あの話はな、
イヤなことでも必死でがんばって働くと、困っている人にも手をさしのべられない「心の貧しい人」になっちまうぞー!って話だニャー!
誰かが「バイオリンうまいですね〜、今度コンサートやってくれませんかー?」とか声かけてくるかもしれないじゃんか。「CD出しませんか〜?」とか。
アリは夏のあいだずーっと、イヤイヤ仕事しながら、遊んでるキリギリスを羨ましそうに眺めてたんよ。
「あいつばっかりズリーなー」って思いながら、つらいことばっかやって苦しんでるから、そのうち「あんな野郎は死んじまえばいいんだ」って思うようになったんよ。
それに、いずれにせよアリはちゃんと働いて結果出してんだから別にいいじゃん。自分ががんばったんだから自分だけは生きのびていいじゃん!
歯を食いしばってしんどい仕事をがんばって、困ってる人をせせら笑いながら冬を越して「あーがんばってよかったわー、幸せやわー」って思うかニャ?
夏も働いてつらい、冬は寒くてつらい。いつになったら楽しくなるんだニャ?
世界はムチャクチャ甘いんだニャー!プーさんのハチミツくらいスウィートだニャー!
心の荒んだアリが食べものを分けてくれなくても、世の中にはまだまだテントウムシもチョウチョもダンゴムシもたくさんいるわい。
空を舞っておいしい蜜ばっかり吸って「好きなことだけ」やってるチョウチョは、キリギリスのことを「うらやましく」思ったりしないから、喜んで助けてくれるんじゃい。
「あー今年はうまくいかなかったのね〜。じゃあこれ食べて元気出しなよ〜♡」って言ってチューまでしてくれるワイ。
だって僕が辛くて苦しくて会社に行けなくなったときに、誰も助けてくれなかったよ!チョウチョもテントウムシも来てくれなかったよー!
おまえが勝手に、世界はつらいものだと思いこんで、みんなに「NO!」って叫びつづけてたからニャー。
世界はハチミツみたいに甘いって知ってるから、チョウチョが来たら躍りあがって喜んで「ありがとー♡」ってもらうねん。
そんな風に喜んでくれたら、チョウチョもうれしくなって、ますますいろいろ助けてくれんねん。
つらくて、苦しくて、自分なんて死んだほうがいいって思ってたボクにとって、人を頼るなんてかんたんにできなかったよ。
口では簡単に言えるけど、目に見えないプライドは、自分じゃそう簡単に壊せないよ!
そしたら、どうすればいいんだよ!!!
いつの間にか号泣できるワイ。
号泣したら、自分がこれまでどれだけ苦しかったのか、どれだけがんばってきたのか、やっとわかるワイ。
号泣したら、その声が誰かに届いて、助けに来てくれるワイ。
でも、いっつもニコニコしてるのは、やっぱりキリギリスなんだよ。そんだけのことだニャー。
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