三年間走りつづけて得た最大の収穫は「僕はランニングに向いていない」と気づけたことだ。
家の前を走りだすだけ、というもっとも手近でポピュラーなエクササイズは、残念ながら僕の人生には定着しなかった。
高城剛さんはDNA検査をしてからトレーニングメニューを決めるというが、人にはそれぞれの身体にフィットするエクササイズというものがある。
だが僕の一番の理由はシンプルに「楽しくない」だ。
基本的に僕は、走りたくないのだ。
茅ヶ崎から江ノ島をつなぐおよそ10kmの海辺の道は、移ろう季節の海を眺めながら走れる湘南ランナー自慢のランニングロードなのだが、それでも飽きてしまう。楽しくない。
そもそも僕の性質的にランニングをしている人がカッコいいと思っていないので(否定してないよ、わかるでしょ)、健康のためにストイックにエクササイズをするというのに抵抗があるのだ。
けれど四十路にもなると、運動をしないと身体は衰えていく一方。身体が停滞すれば心も停滞する。毎日笑って生きるためにはある程度のフィットネスが必要なのは言うまでもない。けれど楽しくないことはしたくない。
ということで今年は、ストイックなエクササイズから楽しいエクササイズへ「散らす」ことにした。
具体的には、
- 近所のパークや体育館でバスケをやる
- 市のテニスコートで夫婦対決する
- スポーツジムに入会してインストラクターの指示のもとマシンで鍛える
- 家族で山に登る
- 一駅歩く
などだ。共通しているのはどれも「楽しい」ということ。
ジムやスポーツはもちろんだが、家族で山に登ればそれはもう楽しいピクニックだし、さんぽが好きなので一駅歩けばいろんなものが見えるだろう。
健康のために「やらなければいけない」ことだったエクササイズが、単純に「楽しいからやりたい」ことになった。
もうひとつの共通点は「人を巻き込む」こと。
ハングリー精神なんてないからね。みんなで楽しくやってたら身体も元気になる、が一番。世界はトレードオフじゃないもの。
とりあえずハードオフで中古のテニスラケット買ってきたので、休日が楽しみだ!