先日、長男の高校入学式に行ってきました。
冷えきった体育館で、寝ぐせのついた長男の後ろ姿を眺めながら校長の話を聞いていると、自分が高校生だった頃を思い出しました。
あの頃の僕は、いつも輝く夢にあふれていたのに、どうしてその夢はどれも叶わなかったんだろう。
校長先生はステージの上で「皆さん、夢を持ってください!夢は必ず叶います!」と言っている。それ本当?
長男は、まだ将来何をしたいか決めかねているらしいけど、僕は子どもの頃からいつだって大きな夢を抱えてた。
小学生の頃は漫画家、中学生の頃は映画監督、高校生の頃はパンクロッカーで、大学生の頃は小説家。
こうして並べると、どれもきらびやかな作家稼業ばかりで恥ずかしいんだけど、僕にはいつだって、なりたいものが明確にあった。でもそのどれにもなれなかった。
今日やらない夢は、叶わない。
もし僕が小学生の頃、本当に漫画家になりたいと思っていたなら、ひたすらマンガを書いていたでしょう。でも僕は、多少絵がうまくて、たまにマンガを書いても、それよりはマンガを読んでばかりだった。
映画の演出を勉強するわけでもなく、ただ好きな映画をたくさん見ていただけだし、ギターも弾いてたけど、作曲をするわけでもないし積極的にライブをやるわけでもない。小説もいくつか書いたけど、職業作家のように毎日ひたすら書いたわけじゃない。
言ってるだけで、何もしてないんだから、なれるわけない(笑)。
今日何か行動をしない夢は、それは夢じゃない。ただの憧れか、若いときに遊ぶための免罪符か、歪んだ自己顕示欲。
もしあなたに夢があるのなら、昨日その夢のために何か行動をしたかって確認するといいと思う。
何もしてなかったら、それはただの寝てるときに見るのと同じ夢。ほんのわずかでも夢に向かって進んでいたら、それは叶う可能性があるホンモノの夢。
小さなことだっていいんです。30分英語の勉強したとか、トレーニングをしたとか、1ミリでも夢に向かって動いていれば。
子どもの夢を親がつぶしたくはないけど、ちゃんと現実も教えてあげたいですよね。だから高校生の息子に言ってあげようと思います。
「今日やらない夢は、叶わない夢。毎日やりたいことを夢にしなさい」って。大人だって同じ。