家族で公園へ出かけてきた。
二試合同時にサッカーの試合ができるくらい大きな芝生の広場に、我が家より大きな遊具と滑り台。ウサギやヒツジに触ることができて、おまけにポニーにも乗れる子どもたちのお気に入りの公園。
ひとしきり遊びまわったら、近くのパン屋さんで買ってきたパンにかぶりつく。ポットに入れてきたコーヒーが体を内から温めてくれる。
子どもたちの元気についていけなくなると、芝生に寝ころんで空を見上げる。
雲はなく、空の青はぼんやりしてる。
今日は、精いっぱいの休日にするつもりで、ここへやってきた。
いつものように、スキあらばiPhoneでFacebookやTwitterを覗いて、ニュースやブログを読んだりは、しない。
精いっぱい遊んで、精いっぱいリラックスするという、自分に対する約束。
紹介したいカメラアプリの実験に写真を撮りまくったり、ランチの後にFacebookに触ってしまったり、結局はデジタルから完全に離れることができなかったんだけど(今iPhoneでこれを書いているのだし)、それでも、久しぶりに時計を気にしないで過ごす時間は格別だ。
二月の午後の風は刺すように冷たい。けれど日が当たっているところは奇跡みたいにあったかい。
そういう当たり前のことを肌で感じるだけで、表皮がかさぶたみたいに固まった心が、じんわりと溶けていく気がする。
Kindleを持っていったので、『モリー先生との火曜日』を読んだ。
日常では気にしない、僕らがいつも忘れがちな、人生の大切なことを、モリー先生は教えてくれる。
僕は以前、午後のロードショーでこの映画を観たことがあった。死ぬ直前のモリー先生を演じるジャック・レモンが、ひどく痛々しく見えて、でも「死ぬ」ってことは醜いことじゃなって、はじめて思えた映画だった。
陽光の降りそそぐ冬の公園で、死ぬとか生きるとか、人生の意味とか、そういうことをぼんやり考える時間って、忙しない日常には必要ないのかもしれない。
けれど、こういう時間こそが、生きる意味なのかもしれない、とぼんやりと思ったりもする。それはきっといい休日なのだ。
2014年2月22日午後3時54分。公園の芝生に横になりながら。子どもたちのはしゃぐ声と風のざわめきだけが聞こえる。今日はいいお天気だ。
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だけど明日死ぬかもしれないから、今日も死にものぐるいでやってみることにする。 | CLOCK LIFE*
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